きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)  毎日王冠

10月13日は、竹之下 智昭 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週より秋の東京・阪神開催がスタートしました。開幕週は毎年、好メンバーが集結することでも有名な毎日王冠(GII)が日曜日の東京競馬場で行われた他、サウジアラビアロイヤルカップ(GIII)、京都大賞典(GII)も行われ、開幕に相応しい豪華な週末となりました。覆面歌人の京雅さんからは、毎日王冠の和歌が届きました。和歌(沓冠)に隠れたメッセージを読み解き、お楽しみください。

毎日王冠 京雅

自信なお
そのまま行こう
馬いまか
出るか声援
猛馬駆けるを

隠れたメッセージは「じそううでも おうかんを → 次走でも 王冠を」です。
自()信なお(
そ()のまま行こう(
馬()いまか(
出()るか声援(
猛()馬駆けるを(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
先月の中山開催に続き、東京競馬場も夏が開け競馬が戻ってきました。東京の開幕週には多くのGⅠ馬を輩出している2歳重賞サウジアラビアロイヤルカップと伝統の毎日王冠が行われました。
GⅠも多く終結した毎日王冠はレッドベルオーブが高速ラップで逃げる中、優勝したサリオスは馬のリズムそのままに自信を持って中段待機。
しかし、脚は溜まるも直線では外に出せず進路が塞がる危機に。GIを制した猛馬サリオスも馬群から出られずに万事休す、かと思われた時、ごくわずかに開いた隙間を”いまか!”と、文字通り「間隙を縫う」ように抜け出すと、1番人気に支持されたファンの声援も追い風に一気に先頭まで駆け抜け、レコードで優勝しました。
サリオス自身は毎日王冠2勝目。毎日王冠のタイトルは獲得しましたが、狙うは次走GⅠでの王冠。毎日王冠覇者が、次走でも王冠を狙います!

今週は3歳牝馬クラシック最終戦・秋華賞が行われます。スターズオンアースが史上7頭目の牝馬三冠を目指して出走します。オークスからの直行便がどのように作用するか、当日の春2冠馬の状態にも注目です。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

×