きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 夏競馬から秋競馬へ

9月8日は、大野 拓弥 騎手、永野 猛蔵 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週で夏競馬も終わり。新馬のデビュー、サマーシリーズ、ワールドオールスタージョッキーズなど見どころ充分な競馬を届けてくれました。覆面歌人の京雅さんは夏競馬の総括と秋の開幕となる中山競馬の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

夏競馬から秋競馬へ 京雅


涙かな
ついに勝てるか
追う夢や
栄冠はいま
手渡され君に

隠れたメッセージは「なつおえて なかやまに → 夏終えて 中山に」です。
涙()かな(
つ()いに勝てるか(
追()う夢や(
栄()冠はいま(
手()渡され君に(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
競馬の宿命、競走馬の厳しさの一つも夏競馬に存在します。2歳で華々しくデビューする馬がいる一方で、中央競馬という舞台を去らなければならない3歳馬もおります。1勝を目指して疾走する様、最後の椅子を掴むため連闘で挑み、ついに勝てるか、と奮闘する姿は、時に涙無しでは見ることが出来ぬほど熱く心動かされるシーンがあるほどです。
このような厳しい関門を越えて、勝利を積み重ねた馬は夢に向かってまっしぐら。人馬とも夏で得た自信を胸に、夏競馬からのバトンは中山と中京へと引き継がれました。栄冠目指して、2022年の秋競馬が開幕します。

いよいよ開幕する中山競馬。開幕週は秋華賞トライアル・紫苑ステークス、サマーマイルシリーズ最終戦・京成杯オータムハンデキャップが行われます。当日入場券も発売される予定ですので、まだ来場を迷われている方は是非、足をお運びください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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