きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

夏の砂の熱戦

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今週は新潟競馬場で3歳重賞・レパードステークス(GIII)が、札幌競馬場ではエルムステークス(GIII)が行なれます。どちらもダートで行われる夏の砂の一戦。夏の気温と同じように熱い戦いが繰り広げられそうです。

レパードステークスは新潟1800mダートで争われます。このコースは高低差が0.6mと一周がほぼフラットな形態。スタートからしばらくは直線が続くため、1コーナーまでの位置取りが鍵となります。直線は353.9mとダートコースでは長い方ですが、コーナーは少しきつくなっており、最後の直線でトップスピードになるまでに少し時間がかかります。そのため、差しや追い込み馬の中には4コーナーからまくり気味に進出する馬もいますが、当然ロスなく内側を回っている馬と比べると距離ロスもありますので、逃げ、先行馬の方が好成績を収めています。(しかしながら、枠順の有利不利はあまりないので、はやり1コーナーまでの入りが重要!)
当協会所属、田中成奉様のご愛馬タイセイドレフォンは前走、2勝クラスの弥富特別を8馬身差の圧勝で優勝し、3歳馬同士の重賞戦に進んできました。ドレフォン産駒は芝・ダートの両方で活躍しており、芝でも走れるスピードと、ダートで必要なパワーの両方が産駒に受け継がれていると言えます。田中成奉オーナーは愛馬について「前走強い勝ち方をしましたので、今回重賞で相手も強くなると思いますが、十分にチャンスはあると思いますので、結果を残してくれることを期待しております。」と、前走のパフォーマンスが発揮できれば、ここでも好成績を残してくれるのでは、と楽しみにしておられました。

エルムステークスは3歳以上の砂の重賞戦。3歳以上ですが、同じ日に3歳重賞のダート戦・レパードステークスがありますので、実際は古馬の戦いと言って良いでしょう。過去の優勝馬にはダート界を席巻していたアドマイヤドンといった名前も見られます。ダート界は秋に南部杯、JBC競走やチャンピオンズカップといった大舞台がありますので、ここで賞金を加算しておきたいところでしょう。
新潟コースとは反対に、直線は264.3mと短いですが、コーナーは大回りでゆったりとしているため、全体的にペースが落ちにくくスピードに秀でている馬が得意とするコースになっています。ヘニーヒューズ、シニスターミニスター、アメリカンファラオなどダートイメージの強い種牡馬の産駒が活躍しているのはもちろんですが、意外にも芝のイメージがあるハーツクライ産駒が好走しています。今年はロードレガリスが唯一のハーツクライ産駒。長期休養明け初戦となった前走のプロキオンステークス(GIII)では低評価を覆す走りで4着。オーナーの(株)ロードホースクラブ様は「前走のプロキオンS(GIII)は長期休養明けを物ともせず、得意とは言えない小回りコースで存在感を示す4着。久々を叩いてコンディションが上向いただけに、力の入る一戦になりそうです。」と愛馬に期待を寄せていました。

新潟と札幌で行われる夏の砂の熱戦、是非、お見逃しなく!!

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