きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2022.8.25 歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)　札幌記念

先週は、夏競馬の代名詞とも言えるＧII・札幌記念が行われました。過去の優勝馬やＧII競走という格付けからも、この北の地を制して、秋のＧI競走へと歩みを進めたい精鋭が集まりました。覆面歌人の京雅さんからは、札幌記念の戦いを詠った和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。（メッセージの答えは最後に）

札幌記念　京雅

まあタフね
栄冠狙えば
二頭なり
疾き脚でさあ
馬勝ち強い
隠れたメッセージは「まえにとう　ねばりあい　→　前二頭　粘り合い」です。
ま（ま）あタフね（ね）
栄（え）冠狙えば（ば）
二（に）頭なり（り）
疾（と）き脚でさあ（あ）
馬（う）勝ち強い（い）

＜京雅さんの和歌【沓冠】の解説＞
白毛のＧI馬ソダシ、海外ＧI制覇のパンサラッサなど今年も豪華メンバーが集結した札幌記念。そんなレースを制して秋に弾みをつけたのは春に連勝で大阪杯(ＧI)に挑戦するもＧIという大きな壁に跳ね返されてしまったジャックドールでした。
レースは逃げを得意とするパンサラッサが引っ張り、１番人気のソダシは先行５番手を追走。ジャックドールはこれまでの逃げ戦法から、両者の間、４番手で折り合う作戦にでます。
４コーナーを迎えてなお、パンサラッサが軽快に逃げる中、先行勢からはジャックドールが手応え良く先頭に並びかけます。
直線、粘りを得意とするタフな２頭のマッチレース。２５０ｍ続いた追い比べはジャックドールがクビ差前に出たところがゴール。
春の雪辱に燃える４歳牡馬が、夏競馬の大一番の札幌記念制覇という栄冠を手にして、秋の本番に向かいます！！

さて、今週は障害重賞の小倉サマージャンプ(Ｊ・ＧIII)、２歳重賞の新潟２歳ステークス(ＧIII)、そして秋のスプリンターズステークス(ＧI)に向けた前哨戦・キーンランドカップ(ＧIII)が行われます。今週末も競馬をお楽しみください！！

※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め（冠）と終わり（沓）に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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