きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

王者の貫禄か、下剋上か

ようこそいらっしゃいませ。

先週の高松宮記念(GI)では、デビュー16年目で初のGIタイトルを手にした丸田恭介騎手の男泣きや、ドバイワールドカップデーの日本馬5勝の大活躍など、ドラマに溢れた週末となりました。

今週は、阪神競馬場で春の中距離GI・大阪杯が行われます。昨年の年度代表馬に輝いた王者・エフフォーリアが出走することで注目度も高まっております。皐月賞・天皇賞秋・有馬記念と年間GI3勝し、距離も2000~2500mまでこなした絶対王者の年明け初戦。ここを制して更なる高みに、というのが陣営の思いでしょう。

そこに待ったをかけるのが歴戦の強者が揃ったライバル勢。筆頭は、破竹の勢い5連勝でステップレースの金鯱賞(GII)を制したジャックドール。自らペースを刻み他馬を封じる逃げでエフフォーリアに挑みます。
また逃げ、と言えば昨年の覇者、レイパパレも忘れてはいけない存在。昨年は逃げて、無敗の3冠馬コントレイルを下しての戴冠となりました。その日から、勝利は遠ざかっていますが、得意舞台での快走を目論んでいることでしょう。
この他、エリザベス女王杯(GI)を制したアカイイト、香港カップ(GI)で2着となったヒシイグアスなど、下剋上を狙う馬がそろっております。
中山馬主協会会員のご愛馬はキングオブコージとレッドジェネシスの2頭がエントリー。キングオブコージは怪我による長期離脱を余儀なくされましたが、復帰3戦目のアメリカジョッキークラブカップで復活し、大阪杯に駒を進めました。オーナーの増田 和啓様は「怪我を乗り越えてGIの舞台にたどり着いてくれました。この大舞台で走れること、それだけで十分嬉しいです。夢の舞台で存分に走ってきて欲しいと思います」とコメントをくださいました。
また、レッドジェネシスは3歳時に京都新聞杯(GII)を制してダービーにも出走。年明け初戦の前走は13着に敗れましたが、そこからの巻き返しを狙っています。

決戦が行われる明日4月3日の関西地方の天候は、降水確率70%で雨も混じる曇天の予報。この天候をも味方につけて“祝福の雨”を全身で受けることができるのは優勝馬ただ一頭。是非、この熱戦を見届けましょう!

×