きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) フローラステークス

4月28日は、高橋文雅 調教師、大和田成 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週より春競馬は舞台を中山競馬場から東京競馬場へ移して熱戦をお届けしています。東京競馬場の初週を飾ったのはオークス(GI)を「目指す少女たちの戦いフローラステークス(GII)。覆面歌人の京雅さんからは、このフローラステークスの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

フローラステークス 京雅

勝ち見据え
然かと位置取り
伸びる坂
勇躍し追い
名牝勝ち抜く

隠れたメッセージは「かしのゆめ えりかいく → 樫の夢 エリカ行く」です。
勝()ち見据え(
然()かと位置取り(
伸()びる坂(
勇()躍し追い(
名()牝勝ち抜く(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
優勝馬は「樫の女王」とも呼ばれる優秀牝馬・オークス。その樫の夢舞台を目指して15頭がトライアルレース・フローラステークスに集結しました。
見事、夢舞台への切符を先頭で手にしたのは2020年のセレクトセールで1億8700万円の高値で取引された期待馬エリカヴィータでした。
道中は勝ちを見据えた4番手の絶好な位置取り。直線では、他馬と併せる形で根性を見せながら、東京競馬場の長く続く上り坂を力強く駆け上がり、ゴール板を駆け抜けました(勇躍)。
新馬戦を快勝後の前走、GIIIフェアリーステークスで10着に敗れたものの、そこからしっかりと立て直して、オークスへ駒を進めたエリカヴィータ。一度しか挑戦権の無い3歳クラシック・オークスという樫の夢舞台に向けてエリカヴィータが一歩踏み出しました。

2着には、積極果敢に逃げたパーソナルハイが入線。上位2頭までに与えられるオークスへの優先出走権を手にしました。
本番のオークスは5月22日。本番でもエリカヴィータ、パーソナルハイの走りに期待しましょう。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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