きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)  桜花賞

4月14日は、国枝栄 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は牝馬クラシック初戦の桜花賞(GI)が行われました。満開の桜の下、とはいきませんでしたが、桜がやや残る中で行われた少女たちの戦いを制したのは、重賞であと一歩が続いていたスターズオンアース。覆面歌人の京雅さんからは、この桜花賞の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

桜花賞 京雅

咲けばなほ
苦労無駄なし
ラスト無比
さあ差し切るか
気持ちみなぎる

隠れたメッセージは「さくらさき ほしひかる → 桜咲き 星光る」です。
咲()けばなほ(
苦()労無駄なし(
ラ()スト無比(
さ()あ差し切るか(
気()持ちみなぎる(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
フェアリーステークス2着、クイーンカップ2着と、あとわずかで涙を飲んできたスターズオンアースでしたが、そんな苦労も無駄はありませんでした。桜花賞という女王の晴れ舞台で苦労が身を結び満開の花が咲きました。
最後の直線では馬群で他馬と接触するも、むしろ気持ちがみなぎり、スイッチが入ったように力強く加速。先に抜け出したウォーターナビレラを差し切れるか、どうかという際どいゴール前の接戦。「届いた感触はあった」と川田将雅騎手が語るように、しっかりハナ差抜け出して一冠目を手にしました。
スターズオンアースは「地球上の星」という意味。桜花賞という桜の舞台でスターズオンアースという星が美しく光り輝いた瞬間でした。

さて、桜花賞に引き続き今週は皐月賞が中山競馬場で開催されます。
2歳GIを制したキラーアビリティとドゥデュースに、クラシック王道の共同通信杯からダノンベルーガが挑むという構図。その他の出走馬も実績十分で、見逃せない一戦となりそうです。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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