きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 大阪杯

4月7日は、木幡初也 騎手、斎藤誠 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は春の中距離王決定戦・大阪杯(GI)が行われました。圧倒的な一番人気に支持されたエフフォーリアがもがく中、先団から抜け出したのは重賞馬ルージュバックを姉に持つポタジェでした。覆面歌人の京雅さんからは、この中山記念の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

大阪杯 京雅

しかと見た
有力馬追い
馬なりと
快走伸びる
クビ差死闘だ

隠れたメッセージは「しゆうかく たいとるだ → 収穫 タイトルだ」です。
し()かと見た(
有()力馬追い(
馬()なりと(
快()走伸びる(
ク()ビ差死闘だ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
王者エフフォーリアと連勝街道を突き進んできたジャックドールの対決に注目が集まった大阪杯でしたが、エフフォーリアは4コーナーで手応えを失い伸び悩み、ジャックドールはハイペースに苦しんだのかラスト200mで後続に飲まれました。代わりに脚を伸ばしたのが優勝したポタジェ。道中は有力馬ジャックドール、レイパパレを見る5番手。馬なりで先行馬を追走するとラスト100mで先に抜けたレイパパレを捕え、クビ差の死闘を制しました。
ポタジェとはフランス語で家庭菜園という意味。重賞タイトルのなかったポタジェが、GIという大きなタイトルを収穫して、春の中距離王の座に輝きました。

春のGIは高松宮記念、大阪杯が終了しましたが、いずれも1、2番人気が馬券に絡まないという波乱の幕開け。今週末からは桜花賞、皐月賞と3歳クラシック本番を迎えますが、人気馬が順当にGI勝利を挙げるのか、それとも春の嵐が吹き荒れるか・・・今週末も競馬を存分に楽しみたいところです。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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