きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 共同通信杯

2月17日は、小林 真也 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は東京競馬場、阪神競馬場で3つの重賞が行われました。各重賞とも、GⅠに繋がる重要な一戦となりましたが、覆面歌人の京雅さんからはクラシック馬を多く輩出しており、昨年は年度代表馬に輝いたエフフォーリアが優勝した共同通信杯の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

共同通信杯 京雅

苦労なし
ライバル見てか
しかと追い
使え末脚よ
来る馬強し

隠れたメッセージは「くらしつく しかいよし → クラシック 視界良し」です。
苦()労な(
ラ()イバル見て(
し()かと追(
使()え末脚(
来()る馬強(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
昨年のエフフォーリアはこの共同通信杯で勝利し、クラシックへの切符を掴み飛躍していきました。今年もどの馬が、クラシックへの門を開くのか注目の的となる中、11頭がスタートを切り、見事に先頭で1800mを駆け抜けたのはダノンベルーガでした。
「前走で石橋騎手がレースを教えてくれたので、僕はつかまっているだけでした」と苦労なくレースができたことを語った鞍上の松山弘平騎手。道中は中団の外目に位置し、ライバルを見ながら折り合うと、勝負所でGOサイン。追ってから素晴らしい反応を見せ、突き抜けました。
松山弘平騎手は「こういう馬場(天候:雨 稍重)で末脚が使えるかな、と思っていましたが、関係なく使ってくれましたね。良馬場でもっといいパフォーマンスをしてくれると思います。大舞台でも楽しみです」とも語っており、更なる大舞台・クラシックの皐月賞や日本ダービーに向かって夢が膨らむ走りで、まさに隠れたメッセージ通り「クラシック 視界良し!」となりました。

今週末は今年初のJRA GⅠとなる砂の王者決定戦・フェブラリーステークスが東京競馬場で行われます。連覇を狙うカフェファラオが出走を予定しており、冬の東京開催の締めくくりに相応しいレースが期待されます。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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