きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2021.10.15

有終の美

10月15日は、川田 将雅 騎手、西谷 誠 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

競馬の母国イギリスでは、クラシック開幕戦である2000ギニーが行われる5月の第1土曜から、中距離のチャンピオンS、マイルのクイーンエリザベス2世S、牝馬限定のチャンピオンズフィリーズ&メアズSなどカテゴリー毎の頂上決戦が組まれたチャンピオンズデー当日の10月中旬の第3土曜まで5カ月半が、1シーズンとされています。無論その前後の「障害シーズン」にも平地競馬自体は行われているのですが、リーディングジョッキーはじめ成績優秀者の表彰などは、この期間の成績だけをピックアップして集計されます。今年のリーディングトレーナーは、ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSなど高額賞金G1をアダイヤーが連勝したゴドルフィンの専属厩舎を率いるチャーリー・アップルビー調教師が断然のリードを保って、最終日の高額賞金レース・G1チャンピオンSにアダイヤーとともに有終の美を飾ろうと出走します。

調教師部門はほぼ確定と言える情勢ですが、リーディングジョッキー争いは大変な混戦になっています。アップルビー厩舎の主戦騎手として今季も大活躍のウィリアム・ビュイック騎手が、昨年のチャンピオンだったオイシン・マーフィー騎手が、昨夜のチェルムズフォード開催までマーフィー151勝、ビュイック149勝と2勝差の大接戦を演じており、今夜のヘイドック、明晩のアスコットと同じ競馬場で最終レースまでデッドヒートが続きます。イギリスは庶民のエンターテインメント志向に寛容なお国柄で、「王室で次に生まれるのは王子か?王女か?」とか、「今年のクリスマスに雪は降るか?」とか、森羅万象の出来事を「賭け」として受ける“ブックメーカー文化”が定着しており、今回のマーフィーVSビュイックの戦いは、本番のチャンピオンズデーの馬券そっちのけでファンの関心を集めています。

それに関連してヒートアップしているのは、7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSで5キロの斤量差にもアシストされて“最強二刀流”ミシェリフを打倒したビュイックとアダイヤーのコンビが、今回は2キロ差に縮まったチャンピオンSでさらなる成長の証を発揮できるのか?またチャンピオンズスプリントSでは、G1戦線で膠着の悲運も含めて惜しい2着が続いているドラゴンシンボルとマーフィーが雪辱を遂げられるのか?ちなみにドラゴンシンボルはマーフィー騎手が自らの足で行脚して見つけ出し、懇意だった日本人オーナー窪田芳郎さんに所有してもらった馬で、最後の最後で窪田さんに最高の笑顔を届けたいはずです。今年もいろんなドラマを綾なしながら、素晴らしい競馬が楽しめた1年になったようです。