きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

舞台はダービー&オークスへ!

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ヨーロッパ・英仏愛の競馬先進三国では、マイルの距離でスピードとゴール前での底力を試されるギニーシリーズが終了し、今週の一休みを挟んで次のステージはチャンピオンディスタンス=2400mで世代の頂上を決める各国のダービー&オークスが矢継ぎ早に開催されます。そのトップバッターとして先日イタリアダービーが行われ、ご存じのように日本馬主の吉田照哉さんとフランスのシャンティイで開業している日本人トレーナーの小林智調教師のコンビが送り込んだトーキョーゴールドが勝利を飾りました。イタリアダービーは“トーセン”の冠名で知られる島川隆哉さんのマクマホンが4年ほど前に勝っています。現在マクマホンは日本で種牡馬稼業に勤しんでおり、初年度産駒は来年のデビューです。楽しみは先に取っておくとして、小林師とファンお馴染みのクリスチャン・デムーロ騎手でのクラシック制覇は、同日のミルコ・デムーロのオークス制覇と併せて嬉しさがこぼれますね。

毎年、同じ時季に、同じ競馬場の、同じ競走条件で行われてこそ競馬だという感慨があります。今年のギニーシリーズを見ていて、そんなことをしみじみ考えさせられました。イギリスでは1780年から6月第1週もしくは5月最終週に欠かさず施行されてきたダービーの歴史で、第1次大戦中の4年間と第2次大戦中の6年間、都合10回だけニューマーケットに疎開して開催されましたが、「ニューダービー」の呼び名で本来の「エプソムダービー」とは厳然と区別されて考えられているようです。その意味では開催時期が1カ月順延された昨年の「コロナダービー」も別物とされるのでしょうね。

先日ご紹介したフランス在厩のディープインパクト産駒ハラジュクは、オークストライアルのG1サンタラリ賞で期待を集め人気を背負いながら、ロンシャン名物(?)道悪馬場に脚を取られて伸びを欠き7着に敗れました。良馬場なら父ディープ譲りの飛ぶような末脚が使える馬です。昨年のファンシーブルーに続いて、仏オークスのディープインパクト連覇も夢ではないでしょう。もう一度、注目してみたいと思います。

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