きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

距離の壁を越え掴め世代王女の座・優秀牝馬オークス

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先週は古馬、春の女王決定戦ヴィクトリアマイルが行われ、昨年の短距離女王グランアレグリアが、古馬マイルGI(安田記念、マイルチャンピオンシップ、ヴィクトリアマイル)を完全制覇する見事な走りを見せ、4月24日以来の入場となる観客の目を釘付けにしました。

さて、今週は3歳牝馬の世代頂点を決める優駿牝馬オークス(GI)が行われます。近頃、スマートフォンアプリの『ウマ娘』が人気を博していますが、この世代の牝馬(娘)たちが、頂点を目指して集結するレース。アプリで競馬を知った方には是非、このリアル『ウマ娘』たちの熱い戦いを観戦していただきたいです。

オークスは東京競馬場2400mで行われますが、3歳牝馬には過酷でタフさが求められる距離。出走馬18頭中、2400mの距離の経験があるのはわずか2頭、さらに優勝経験があるのは1頭のみです。白毛馬として初めてGI(昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ)を制し、その勢いのまま無敗で牝馬クラシック一冠目の桜花賞(GI)を制したソダシも、これまで経験した最長距離は1800m。そこから600m延長となる2400m、距離の壁を越えることができるのかが二冠目の最大の課題といえるのではないでしょうか。

上述した、唯一の2400m優勝経験があるのが、2枠3番のパープルレディー。兄には、ミッキーグローリー、カツジの重賞馬がいます。両兄とも短い距離での重賞制覇でしたが、妹のパープルレディーは2000m以上のレースに出走し続けています。オーナーの井山登様も「2枠3番・・・良い枠になったと思っています。田辺ジョッキーの勝負根性に期待ですね。2400mの優勝経験を活かして、スムーズに内をぴったり折り合って、末脚を爆発させてほしいです」と、距離経験を活かして好走してくれることを願っていらっしゃいました。

また当協会からはフェアリーステークス(GIII)で、馬とオーナーともに初の重賞制覇となった六井元一様のファインルージュが出走。オーナーは「幸運にも桜花賞に続きクラシックレース2戦目のオークスにも出走し優勝を争えるまでに元気に無事に成長してくれました。木村哲也トレーナー始め、携わって頂きました関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。当日は、愛馬と一心同体で必死に応援をしたいと思います」と愛馬に言葉を送りました。

人気馬ソダシが無敗の二冠目を手にするのか、それともニューヒロインの誕生か。距離の壁を越えるべく、いざ18頭が出走します!

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