きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

女王の座は誰の手に・・・ヴィクトリアマイル

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先週は、3歳マイル王を決めるNHKマイルカップ(GI)が行われ、同じ勝負服同士の激しい戦いをシュネルマイスターが制して、3歳マイル王の座に君臨しました。
今週は牝馬の春の女王を決める戦い、ヴィクトリアマイル(GI)が行われます。

少しお勉強のようなお話ですが、ヴィクトリアマイル開設の経緯を少しだけ。かつて、優秀な牝馬は早期に引退させて生産界へ戻すべきと考えられていましたが、1996年にエリザベス女王杯が古馬に開放され、それ以降牝馬重賞競走の増設およびローテーションの整備によって、牝馬の競走馬としての価値を高めるとともに、競馬番組の充実が図られてきました。そのような流れの中、2006年に開設されたヴィクトリアマイル。東京芝1600mで行われ、GIの中でも比較的新しいGI競走といえます。初代の女王の座にはダンスインザムードが輝きました。
2015年には3連単の払い戻しが2070万5810円を記録し話題となった他、ヴィクトリアマイルで馬券に絡んだ馬が翌年でも好走する、所謂リピーターレースとして競馬ファンには知られるレースです。

ヴィクトリアマイルには短距離女王のグランアレグリアが出走します。昨年初戦の高松宮記念(GI)では2着と苦汁をなめましたが、その後の安田記念(GI)ではアーモンドアイを相手に完勝。秋はスプリンターズステークス(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)と連勝し、スプリント、マイルの2階級制覇で短距離女王の座に輝きました。
今年の初戦は更なる新境地を求め、2000mのGI・大阪杯に果敢に挑むも重馬場の影響もあってか4着に敗れました。今回は得意のマイル戦で巻き返しを誓う負けられない一戦です。オーナーの(有)サンデーレーシング様からも「大阪杯出走後は短期放牧を挟んで、リフレッシュを図りました。心身ともによい状態でレースに臨めそうです。東京・芝1600m戦はGI勝ちの実績があり、GI5勝目を期待します」と、グランアレグリアに対する意気込みをお話いただきました。
ライバル馬には、レシステンシアやデゼルなど前走好走組が挙げられますが、ここでは重賞実績十分のダノンファンタジーをご紹介。オーナーの(株)ダノックス様は「この馬自身、絶好調が続いていますが、高松宮記念といい今回も相手が相当強く、展開に恵まれないと苦しい様子ですが、何とか頑張って欲しいです」と、強力な相手関係に展開の利も必要との見方をお話されていました。

実績十分の人気馬は期待に応えるのか、それとも2015年のように伏兵が馬券に絡み一波乱起きるのか、女王の座は誰の手に・・・ヴィクトリアマイルは明日、日曜日15時40分発走です!

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