きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2021.5.13 歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)　 NHKマイルカップ

5月13日は、小崎綾也騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます！
先週より東京競馬場６週連続ＧI開催が始まりました。初戦を飾ったＮＨＫマイルカップ（ＧI）は当協会所属の(有)サンデーレーシング様のご愛馬によるハナ差の決着となりました。覆面歌人の京雅さんからは、このＮＨＫマイルカップの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。（メッセージの答えは最後に）

ＮＨＫマイルカップ　京雅

勝つぞ今
軽快猛追
脚誇る
俄然駆けなお
ルック辛勝
隠れたメッセージは「かけあがる　まいるおう　→　駆け上がる　マイル王」です。
勝（か）つぞ今（ま）
軽（け）快猛追（い）
脚（あ）誇る（る）
俄（が）然駆けなお（お）
ル（る）ック辛勝（う）

＜京雅さんの和歌【沓冠】の解説＞
春の東京競馬場６週連続ＧIの開幕戦は３歳のスピード王決定戦・ＮＨＫマイルカップです。１番人気は２歳マイル王に輝いたグレナディアガーズでした。

レースは、３番人気のバスラットレオンが発走直後に落馬競走中止という波乱の中、直線で抜け出したのは同じ勝負服(有)サンデーレーシング様の３頭。

先に抜けた現チャンピオン・グレナディアガーズに牝馬ソングラインが並びかけ先頭に。そのままアエロリット以来となる牝馬による戴冠かと思われたところに、２番人気に支持されていたシュネルマイスターが“勝つぞ今！”と軽快な脚で猛然と追い上げます。鞍上のＣ．ルメール騎手の左鞭に呼応し、俄然やる気となったシュネルマイスターが府中の長い直線を力強く駆け上がり、ソングラインに並んだところがちょうどゴール板。ゴール板を通過する瞬間、ルメール騎手はチラッとソングラインを見ました（ルックlook）が、この時点では勝敗は分からなかったとのこと。写真判定の末、１５番の馬番が１着に掲示。新たなマイル王・シュネルマイスターが誕生した瞬間でした。

さて、今年のＧIレースはひとつの特徴がございます。関東で行われたＧIは関東馬が、関西で行われたＧIは関西馬がそれぞれ優勝しております。（高松宮記念の中京競馬場は関西主場になることが多いので関西としてカウント）
ＮＨＫマイルカップは東京競馬場で美浦（関東）所属のシュネルマイスターが勝利し、このＧIレースの傾向が継続。気になる来週は東京競馬場でのヴィクトリアマイル。関東馬では、グランアレグリア等が出走を予定しております。この傾向がいつまで続くかもお楽しみいただければと思います。

※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め（冠）と終わり（沓）に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

前の記事次の記事

X（旧Twitter）でシェアする

2022