きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

王者登場

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日曜は中山競馬場で報知杯弥生賞ディープインパクト記念が行われます。3歳クラシック皐月賞へ向けての前哨戦です。
弥生賞の創設は1964年で、創設時は中山競馬場・芝1600メートルでの開催でした。距離・コース変更が幾度か行われたのちに、皐月賞と同じ芝2000mに定着。2019年に他界したディープインパクトの功績を称え、昨年から「報知杯弥生賞ディープインパクト記念」にレース名が改称されました。

ディープインパクトの名がついて最初のレースとなった昨年は、ディープインパクト産駒サトノフラッグが優勝しました。ディープインパクトの手綱を握った武豊騎手を背に、3連勝で亡き父の姿を呼び起こさせた勝利でした。
過去10年を見ると、2016年のマカヒキから、カデナ、ダノンプレミアム、メイショウテンゲン、サトノフラッグと5年連続ディープインパクト産駒が勝利を重ねてきたレースです。今年は、ディープインパクト産駒の姿がありません。弥生賞の血統傾向に関しては、今年から新しい流れが作り始められていきます。

過去10年の枠順傾向は、
1枠 : 1 - 0 - 0
2枠 : 0 - 1 - 1
3枠 : 1 - 1 - 4
4枠 : 1 - 1 - 3
5枠 : 0 - 2 - 0
6枠 : 2 - 0 - 0
7枠 : 1 - 5 - 1
8枠 : 4 - 0 - 1
となっています。外枠の活躍馬が目立ちますが、優勝馬4頭はいずれもディープインパクト産駒でした。過去10年よりも以前に遡れば、2010年は1、2、3枠での決着でしたし、2008年は2枠マイネルチャールズ、2006年は2枠アドマイヤムーン、2001年は1枠アグネスタキオンと優勝しています。頭数もフルゲートになることが少ないことから、枠順による差はあまりないように思います。

ペースは例年中盤はラップ12秒後半でゆったりと流れ、上がり勝負になる傾向があります。2020年、2019年は重馬場での開催でした。今年は天気も良さそうですから、例年どおりのペースとなりそうです。

今年の弥生賞は10頭立てとなりました。前日オッズでは、ダノンザキッドが1.3倍、シュネルマイスターが5.1倍、タイトルホルダーが14.8倍、ワンデイモアが16.4倍、タイムトゥヘヴンが22.4倍、テンバガーが24.8倍、ソーヴァリアントが33.6倍、ゴールデンシロップが41.6倍、ホウオウサンデーが53.9倍、タイセイドリーマーが137.8倍となっています。

昨年暮れにホープフルステークスを勝ち2歳王者となったダノンザキッドが1番人気に支持されました。ホープフルステークスでは、5番手追走から4コーナー手前で進出し直線叩き合いを制してのレースでした。ホープフルステークスは、掛かったランドオブリバティが淀みないがれを作り、最後はスタミナ勝負となったレースでした。東スポ2歳ステークスでは、上がりの早いレースにも対応しています。今回弥生賞でもレースの流れにきっちりと対応できれば、クラシックがよりグッと近づいてきます。

2歳王者の走りに注目です。

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