きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ドバイへ11か国117頭が集結!

3月19日は、蛯名 正義 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

北半球勢にとってはG1シーズンの開幕を告げる“春の風物詩”ドバイワールドカップナイトが1週間後に迫りました。今年は一夜に挙行される6つのG1レースと3つのG2レースに、世界11か国から117頭がスタンバイしているそうです。ダート競馬の聖地・アメリカ調教馬はもちろん、世界競馬のリーダーシップを握ると自負するヨーロッパ各国、アイルランド、フランスなども本場のプライドをかけて勝ちに来ています。これら群雄に日本と地元のドバイを加えると“常連ラインナップ”が完成しますが、中でも競馬発祥の地を誇るイギリスのジョン・ゴスデン調教師が、芝育ちのミシェリフで1着賞金世界最高の1000万ドル≒10億円超のダート頂上戦サウジカップを完勝したように、今や国の強弱ではなく、サラブレッド自身の個性とポテンシャルによって勝敗が決せられるまでに時代は進化しています。

“競馬発展途上国”とされる国々も黙ってはいません。前出サウジカップで3着馬を送り出すなど未来に向けて希望の灯をかざしたサウジアラビア、ワールドカップ最重要トライアルシリーズのG2アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド2とG1アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド3を連勝して意気揚がるサルートザソルジャーは、バーレーンで調教されているドイツ産馬という国際派です。ウルグアイからは12戦11勝で07年にワールドカップを勝ったインヴァソールを輩出していますが、今年はその怪物以来という大物アジャスティフィスカルが満を侍しています。先々のアメリカ移籍後まで含めて、この馬には注目しておきたいと思います。

ミシェリフはダートのワールドカップではなく、ジョン・ゴスデン師は芝のシーマクラシックに矛先を向けるようです。彼の種牡馬価値を熟慮すると、ダートの高額賞金レースよりも、芝のチャンピオンディスタンスであるシーマクラシック、キングジョージ、凱旋門賞、さらに余力があればBCターフと最上の勲章を胸に飾らせたいという気持ちなのでしょうか?日本から挑戦するクロノジェネシスやラヴズオンリーユーなどにとっては、世界中に名を売る最高のチャンスと言えそうです。最後になりましたがメインレースのドバイゴールドカップ、今年はメンバーレベルに「?」もつきそうです。難しい馬なのですが、日の丸代表チュウワウィザードに出番があっても驚けない気がしているのですが……。

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