きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

リヤド三国志

2月19日は、柴山 雄一 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

あすサウジアラビア・リヤドのキングアブドゥルアジーズ競馬場でゲートオープンされるサウジカップは、実に10着馬で20万ドル≒2100万円もの賞金が大盤振る舞いされ、中間の5着馬でも100万ドルと1億円超え、栄光の1着馬に至っては1000万ドル≒10億5000万円と伝えられますから、もう驚きを通り越して呆れるしかありません。その賞金総額2000万ドル≒21億円という空前のスケールの一獲千金を目指して、世界中から名打てのバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)が集結するのも自然な流れでしょう。

鳴り物入りで始まった第1回の昨年に続いて、今年もアメリカ勢が有力視されています。BCダートマイルで卓越したスピードを見せつけ、圧巻のレコード勝ちを演じたニックスゴーは、前走のG1ペガサスワールドCを鮮やかに逃げ切って1800mの距離にもメドを立てました。KRA(韓国馬事会)がオーナーという変わり種です。日本におけるJRAに相当する競馬統括組織ですが、異なるのは発展途上の競馬国ゆえ、様々な競馬振興策に積極的に取り組んでいます。有力種牡馬の多くを所有、馬主に対して無料で開放して韓国競馬の成長と発展を強力に後押ししているのもその一つです。ニックスゴーにとって、ここは狙いを定めた勝負の大一番。1000万ドルを手土産に韓国に渡り、打倒日本馬の旗手に君臨するのでしょうか?

対抗格シャーラタンは降着など不運もありましたが、実質上は4戦すべてを先頭でゴールしており、実質は無敗の素質馬ということになります。三冠馬アメリカンファラオの育ての親ボブ・バファート調教師の愛馬で、スピードの豊かさでニックスゴーにヒケを取らず、底を見せない奥の深さでは全米屈指の大器かもしれません。この稀代のスピードスター両馬を前に見て、直線勝負に一発を賭けるチュウワウィザードは展開的には願ってもない立場です。本場アメリカンダートホースの行って行って、もう一度粘り腰を繰り出す天性の脚を追いかけて、最後に差し切る余力を残せるのか?なんとも難しい宿題なのですが、千載一遇のチャンスを掴み取ってほしいものです。

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