きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

2020年振り返り

ようこそいらっしゃいませ。

年が明けて2021年、正月三が日皆様はいかがお過ごしでしょうか。
2020年は新型コロナウイルスが猛威をふるい、世界各地でロックダウン、人の流れが麻痺し経済活動がこれまでとは一変した年となりました。日本国内では2020年1月に厚生労働省から「中華人民共和国湖北省武漢市における原因不明肺炎の発生について」のお知らせがあり、2月になれば市中からマスクが消え、3月になれば各地のイベントが軒並み中止。夏に開催予定だったオリンピックの1年延期が決まり、4月には緊急事態宣言が発令されました。

新型コロナウイルスは、日本の競馬会へも大きな影響を与えました。
フェブラリーステークスが終わり、2回中山開催を目前に控えていた2月27日、無観客での開催決定がなされます。以降、高松宮記念から大阪杯、大阪杯、桜花賞、中山グランドジャンプ、皐月賞と無観客でのG1開催。日本国内では5月以降、コロナ感染者は減ってきたものの、世界各地での猛威は変わらず、夏以降再び感染者が増加したこともあり、10月10日からの制限付き一般客入場再開まで静まり返ったスタンドでのレースがつづくこととなりました。シャッターをおろしていた各地のウインズも9月になり営業時間を制限して、ようやく馬券発売・払戻業務の再開となりました。

そんな中でのJRAの年間売上ですが、2020年中央競馬総売り上げは2兆9834億5587万2000円と、前年比103.5%、9年連続の増加となりました。
無観客でウインズの営業制限あったにも関わらず、この数字は驚異のように思われます。その背景として、売上全体の構成をみるとインターネット・電話投票が7割以上を占めていることが大きいと言えます。無観客開催でネット投票の加入者が急増。無観客開催初日だけで前年比の約5倍となる1万5000人弱の加入があったと報じられています。総入場者数は大幅減少となりましたが、インターネット・電話投票会員数は昨年同時期に比べ約50万人の増加となったようでした。

売上だけみれば好調となっていますが、一転周辺の飲食店、グッズ等の売上は厳しい状況となっています。また、愛馬がレースで勝利しても間近で喜び合うことはできないなど馬主にも制限がかかっています。ワクチンも開発され、いずれ新型コロナウイルスは終息していくことでしょう。大歓声がレースを包む日までいましばし、じっとこらえてその日を今年は待ちたいと思います。

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