きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) アルゼンチン共和国杯

11月12日は、黛 弘人 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
秋も深まる11月、先週はジャパンカップ(GI)に繋がるアルゼンチン共和国杯(GII)が行われました。このレースの前には、無敗の三冠馬デアリングタクト、コントレイルの2頭がジャパンカップに参戦することが発表されました。2頭に割って入る馬が現れるかが注目となったアルゼンチン共和国杯、覆面歌人の和歌が京雅さんから届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

アルゼンチン共和国杯 京雅

怪我旅路
ガッツだ今や
越え突破
栄冠自信
敵満つ中へ

隠れたメッセージは「けがこえて じやぱんへ → 怪我越えて ジャパンへ」です。
怪()我旅路(
ガ()ッツだ今や(
越()え突破(
栄()冠自信(
敵()満つ中へ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
過去にはスクリーンヒーローなど、このレースからジャパンカップで輝いた馬もいるアルゼンチン共和国杯。今年はフルゲート18頭が揃い、大舞台への切符をかけた戦いが繰り広げられました。
優勝したの3歳馬オーソリティ。2歳時は王者コントレイルとホープフルステークス(GI)で激突し5着に敗れています。春は日本ダービー(GI)トライアル・青葉賞(GII)を快勝してコントレイルの無敗にストップをかけるライバル筆頭に挙げられながらも骨折で、無念の休養となりました。そして今回は休養明け初戦。状態面が鍵でしたが、馬の持てるガッツで怪我を越えて東京2500mという旅路を制しました。古馬との初対戦を長期休み明けで重賞タイトルという栄冠を手にしたことで、自信にも繋がったことでしょう。
オーナーからの正式な次走発表はまだですが、ジャパンカップに進むとなれば、まさにデアリングタクト・コントレイルという敵満つ中へ挑戦していくことになります。

さて、今週末は牝馬のチャンピオン決定戦、エリザベス女王杯が行われます。ラッキーライラックが昨年に引き続く連覇となるかに注目が集まっております。この模様は、また京雅さんの和歌でもお伝えできると思いますので、是非、来週もご期待ください!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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