きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

カナダからの手紙

10月23日は、石橋 守 調教師、上村 洋行 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

先週はデアリングタクトが、史上初のまっさら無傷のままで牝馬三冠の金字塔を樹立、今週はコントレイルがシンボリルドルフ、父ディープインパクトに続く史上3頭目の無敗の三冠馬を目指してゲートインします。それらの快挙にとどまらず菊花賞当日、海の向こうカナダでは日本人騎手・福元大輔騎手が手綱を執るマイティハートが17年ぶりのカナダ三冠達成の偉業に立ち向かいます。JRA競馬学校を不合格になった福元騎手、左目の見えない独眼流マイティハートともども日本の規則では出走が叶わない存在です。カナダでは木村和士騎手が既にG1勝利を上げる活躍を見せていますが、福元騎手の大舞台に強い逃げ差し自在の騎乗もファンを酔わせています。ぜひ人馬揃って大輪の花を咲かせてもらいたいものです。

カナダ三冠レースは自国産馬限定のため国際グレードが認められず、国内的にはローカルG1、対外的にはリステッドレースとして扱われます。しかし特殊な番組編成による難易度の高さは通り一遍ではありません。開幕戦・クイーンズプレートはウッドバイン競馬場のポリトラック(PT)2000m、第2戦はフォートエリーのダート1900mプリンスオブウェールズS、最終関門は再びウッドバインに戻りますが、今度は芝コース2400mで争われるブリーダーズSが組まれています。三冠すべてをPT、ダート、芝と異なるコース形態で制覇するのは並大抵のハードルではないでしょう。

カナダはノーザンダンサーの生まれ故郷、現代競馬のルーツがここから出発しています。カナダでデビューし、アメリカに遠征してケンタッキーダービーを制した彼のラストランは栄誉あるクイーンズプレートでした。ノーザンダンサーが勝った誇り高いに日本人騎手の名前が記されるのは格別の思いです。カナダからの朗報が心待ちでなりません。

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