きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

気が早い?

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今年のヨーロッパ戦線は、世界的なコロナウィルス禍の影響でクラシック開幕が延期されるなどスタートは遅かったのですが、早いもので既に折り返し点を過ぎて後半戦を迎えようとしています。気の早い向きは、年度代表馬予想に熱中するファンもいます。現時点までの実績をポイント化して何かが見えて来るわけではありませんが、トップホースたちの華麗な蹄跡を振り返る楽しみもあります。

ここまでのポイントで、ディープインパクトのアイルランド産馬ファンシーブルーが半歩リードしているようです。仏オークスと先日のナッソーSを勝ち、愛1000ギニーは出遅れながら2着に追い込んでいます。安定感は抜群で、まだ底を見せていない伸び代も評価されたのでしょう。ただし同期には英1000ギニー、英オークスの二冠を圧勝したラヴがおり、このガリレオ産駒は凱旋門賞オッズで女帝エネイブルを差し置いて1番人気に推されているほどの傑物です。年度代表馬以前に最優秀3歳牝馬選出のハードルを越えることが大変そうです。しかし年度代表馬の候補に上がるというだけでも凄いことです。先日ブラジルに客死したハットトリックが仏年度代表馬ダビルシムを輩出していますが、日本関連のヨーロッパチャンピオンは、まだ出ていません。

これからエネイブルもグングン存在感を増して来るでしょうし、前半戦のヒーローを演じた「生まれ変わった怪物」ガイヤースやアスコットゴールドC3連覇、グッドウッドC4連覇の金字塔を樹立したマラソン王ストラディヴァリウスなども小差で逆転を狙っています。まぁ、年度代表馬というのは結果に過ぎないのですが、そこへ辿り着くプロセスの一戦一戦の重さや熱さを、これからの後半戦で堪能できるかと思うと、胸が弾んできますね。

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