きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

トリプルスリー

7月24日は、北村宏司 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

プロ野球の世界に「トリプル・スリー」という言葉があります。1シーズンを通じて、打率 3割・30本塁打・30盗塁を達成したマルチプレーヤーに贈られる尊称で、日本ではヤクルトの山田哲人選手が この大記録を3度も成し遂げています。今週のG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSに出走する女帝エネイブルは、過去にキングジョージ、ヨークシャーオークス、凱旋門賞でそれぞれ2勝を上げており、仮に今季これらのレースに勝つようならトリプル・レースでトリプル・スリーを達成するという前人未到の金字塔を樹立することになります。

輝かしいトリプル・スリーへの第1関門となったキングジョージは直前まで8頭の出走予定が最終的には4頭立て。イギリスのチャンピオントレーナーに君臨するジョン・ゴスデン厩舎は、2頭出しの予定からランフランコ・デットーリが騎乗する女帝エネイブル1頭にきっぱり絞り込みました。僚馬のアシストなしでも、自力で勝ち切れる自信の現れでしょう。久々を叩かれてデキは上向きにあるようです。アイルランドのチャンピオントレーナーを独占し続けるエイダン・オブライエン厩舎は当初の6頭から精鋭 3頭に厳選。鞍上もジャパンに主戦ライアン・ムーア、英ダービー馬アンソニーヴァンダイクにオイシン・マーフィー、愛ダービー馬ソヴリンにウィリアム・ビュイックと当代一流の凄腕を配しました。世界競馬を牽引する名手たちの競演は見応えがありそうです。

また、チーム・オブライエンは変幻自在の絶妙な連携プレーで数々のビッグレースを手中にしてきたのは有名です。3頭が呼吸を合わせて「エネイブル包囲網」の布陣で臨んで来るのは確実で、これにエネイブルがどう対応するのか?この攻防が今回の最大の見どころかもしれません。

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