きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

バーチャルセールが大成功!

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春の中山といえば、何と言っても皐月賞、そしてゴールデンウィーク開幕に合わせて行われるブリーズアップセールでしょうか。今年もデビュー間近のフレッシュな2歳馬75頭が上場され、昨日までの3日間に渡って開催されました。例年は中山競馬場を舞台に華やかに行われるのですが、時節柄コロナウィルス感染拡大防止のため、現役ジョッキーの協力を得て行われる熱気あふれる展示走行や、馬主さんや関係者が一堂に介しての競り合いは中止されて、メールによる入札方式で行われました。いわばバーチャルセールです。

初めてのことで成り行きが心配されましたが、無事に75頭全馬が落札され、9年連続売却率100%を達成しました。主催者JRAの上場馬の選定眼の確かさや育成技術に高い信頼が集まっているのでしょう。それにお忙しい馬主さんは国内外を問わず多くのセールに代理人などを派遣し、メールや電話でやり取りしながら入札に参加することに慣れていらっしゃいます。このバーチャル経験の豊かさもスムーズな進行を後押ししたのでしょう。

ただ熱気あふれる競り合いがなかった分でしょうか?総売却額が史上最高を記録した昨年を2億円ほど下回る7億2600万円余に止まりました。最高価格もダイワジャンヌ2018(父キズナ)の3410万円とやや控え目です。今後は活発な情報提供などによるセールの盛り上げが課題になりそうですが、落ち着いて健全なセールになったとも考えられます。ともあれ、ダイワジャンヌの娘さんは美浦の根本康広厩舎に入るそうですから、藤田菜七子騎手でデビューということになるのでしょうか?新馬戦が始まる東京第1週を予定しているそうです。セールからホンの1カ月でのデビュー、これもブリーズアップセールの大きな魅力と言えそうです。

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