きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

スーパーサタデー

3月6日は、辻 哲英 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

11億円!と破天荒な1着賞金で盛り上がった先週のサウジCですが、「この馬は強い!」と他陣営の調教師や騎手が口を揃えて認めるマキシマムセキュリティが力通りに強い勝ち方をしました。ケンタッキーダービーは不本意な降着に泣きましたが、ライバルを蹴散らして名実ともに世界チャンピオンに君臨しました。さて、サウジが終わると次にお隣のドバイに世界中の眼が注がれます。ご存じのようにドバイの競馬は11月に開幕し、年明け1月には「ドバイカーニバル」と呼ばれるワールドCデー前哨戦シリーズが、3ヶ月に渡って繰り広げられます。ドバイでは競馬番組のすべてが、3月最終土曜のワールドCデーを盛り上げるように編成されており、その最大の山場が今週土曜の「スーパーサタデー」です。

G1アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド3は、ワールドCトライアルの最高峰レース。かつてG2時代に日本のレッドディザイアが直線一気の差し切りで勝利を飾ったこともある名物レースですね。今回はサウジCが事実上の最終前哨戦となり、勝ったマキシマムセキュリティ、2着のミッドナイトビスーはドバイを回避して帰国し、上位勢のベンバトル、ムーチョグスト、タシトゥスなども本番直行のローテーションで、今回は第3、第4の座を争うチャレンジャー決定戦といった趣きです。面白そうなのがドバイターフトライアルのG1ジェベルハッタでしょうか。

ドバイターフには絶対的な本命候補アーモンドアイが控えており、アドマイヤマーズ、ウインブライト、ペルシアンナイトと日本馬の層が例年にも増して厚いのですが、ここへ来て強敵が浮上してきました。バーニーロイがその馬です。3歳時にロイヤルアスコットのセントジェームズパレスSを勝ち、英クラシックの2000ギニーと古馬初対戦のエクリプスSでともに2着した実力馬で、たびたびの休養でまだ大器の片鱗しか見せていません。ゴドルフィンにトレードされ騸馬となりましたが、久々の前走を見る限り素質はまだ錆びついていないようです。アーモンドアイの強さには一目も二目も置くとして、どの馬が勝っても驚けない他の日本馬と同等以上の評価が必要かもしれません。バーニーロイ以外にもゴドルフィンは昨年のジェベルハッタの覇者ドリームキャッスルもスタンバイさせており、「スーパーサタデー」最高の見応えあるレースが期待できそうです。

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