きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 根岸ステークス

2月6日は、坂口 智康 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週より第1回東京競馬が始まりました。開幕週は、フェブラリーステークスを目指す馬たちが集まる根岸ステークス(GIII)が行われました。覆面歌人の京雅さんからは、この根岸ステークスの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

根岸ステークス 京雅

しかと御す
勝つぞ秘かな
意地有るの
良き末脚おお!
疾走完勝

隠れたメッセージは「しかいよし すなのおう → 視界良し 砂の王」です。
し()かと御す(
勝()つぞ秘かな(
意()地有るの(
良()き末脚おお!(
疾()走完勝(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
フェブラリーステークスに繋がる前哨戦・根岸ステークスを制したのは、なんとこれが初ダートの安田記念優勝馬モズアスコットでした。
鞍上のルメール騎手がレース後に「良いスタートは切れなかったが、すぐにハミを取りに行って楽になった」と語っていたように、スタートは後手を踏んだものの、道中は折り合い脚を溜めました。
直線では、先行し、早めに抜け出していた断然の1番人気コパノキッキングを外から末脚一線、疾走し、2018年の安田記念以来となる勝利を手に入れ、GI馬としての意地を見せつけました。芝のマイルGI安田記念に続く、重賞制覇で、砂の王に向けても視界良好!!の走りでした。


管理する矢作調教師は「母方の血統や走り方からダートも大丈夫だと考えていた」と語ったものの、例年、ダートの猛者たちが集まる根岸ステークスをダート初挑戦で制したのはモズアスコットが初めて。府中のマイルを制した同馬が、次は府中のダートを制すべく、好発進をいたしました。次走の走りにも注目です。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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