きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

姫路競馬が復活!

1月17日は、南井 克巳 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

今週は地方競馬のお話をさせてください。今週15日、兵庫県の姫路競馬が実に7年半ぶりに再開され、入場人員は2990人で前年同時期対比(園田開催)191.2%、売上は4億7140万8000円で同289.6%という大盛況でした。地方競馬の話題というと休止とか閉鎖とか心が折れそうな暗い話が多いのですが、まずは正月早々久しぶりの目出度い話題でご同慶の至りです。

姫路競馬は経営悪化と地域貢献のための洪水対策を目的とする調節池敷設工事が重なり、2012年8月を最後に休止されていました。しかし兵庫県競馬組合も座して廃止を待つのではなく、調節池工事の助成金などの経営資源をナイター競馬への設備投資など園田競馬の底上げと充実に集中させて、折からのネット馬券の普及と興隆も追い風となって、見事に経営再建に成功しました。園田・姫路と言えば、オールドファンにはアラブ競馬のメッカとして記憶されていますが、再建なった今ではサラブレッドの質も年々向上して、南関東に次ぐレベルと賞金の高さを誇っています。

7年半は競走馬としての生涯全体を占めるような長い時間ですが、初日の15日にはオオエピクシーという10歳牝馬が最高のヒロインとして輝きました。彼女は7年半前の最終日にも出走してこの日を迎えた姫路復活を象徴するような貴重な存在です。レースでは果敢に先行して3コーナーでは先頭を奪う見せ場タップリの積極策で場内を沸かせ、さすがに直線は力尽きてブービーの9着に敗れましたが、ファンの温かい労いの拍手を浴びていました。オオエピクシーの生涯成績は178戦12勝。中央では想像もできないような頑健さです。7年半の空白を支え続け、遂に復活に漕ぎ着けたピクシーには尊敬しかありません。

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