きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2019.8.4

偉大なる血の継承

史上2頭目の無敗の三冠馬となり、種牡馬としても多くのG1馬を残してきたディープインパクトがけい用先の社台スタリオンステーションで亡くなりました。7月30日早朝、レントゲン検査で頸椎に骨折が見つかり、回復の見込みが立たないことから、安楽死の処分が取られたようです。御冥福をお祈りします。
ようこそいらっしゃいませ。

去る7月30日にディープインパクトが亡くなりました。今年17歳。まだ早すぎる訃報でした。
報道を目にしながら、ディープインパクトの父サンデーサイレンスが亡くなった当時の衝撃が頭を過りました。日本へと輸入され、数々の歴史を塗り替え、そして日本の競馬を変えてきたサンデーサイレンスが16歳の若さでこの世を去ったのが、2002年でした。サンデーサイレンスの仔が日本で数々のG1を制覇し、21世紀に入ってトゥザヴィクトリーのドバイワールドカップ2着、ステイゴールドのドバイシーマクラシック、香港ヴァーズ優勝と世界で結果を残し、世界がサンデーの血に目を向け始めた矢先の死でした。喪失感はしばらく残り続け、ポスト サンデーサイレンス、サンデーサイレンスの後継者、サンデーサイレンスによって底上げされた日本の競馬はこれからどうなるのだろう、そんな想いが駆け巡りました。

サンデーサイレンスが亡くなる前年に種付けをして産まれたのがディープインパクトでした。遠く離れかけていたファンの想い、サンデーサイレンス産駒から三冠馬の期待を実現したのもディープインパクトでした。サンデーサイレンスの死の衝撃はディープインパクトの活躍とともに薄れ、やがてディープインパクトへの種牡馬としての期待へと変わっていきました。そしてディープインパクトは大種牡馬として、数々の名馬を誕生させてきました。

サンデーサイレンスが亡くなった当時の状況と、ディープインパクトが亡くなった今の日本の競馬の状況は、だいぶ異なります。
多くの日本馬が世界で結果を残し、国内と海外とを跨いで活躍しています。ディープインパクトがなし得なかった凱旋門賞制覇も、いずれ実現することでしょう。そのころには、サンデーサイレンス、ディープインパクトと受け継がれてきた偉大なる血の継承が世界でも飛翔していることでしょう、そう願いたい想いでいます。