きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 七夕賞&プロキオンステークス

7月11日は、宮 徹 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は夏の福島競馬、中京競馬風物詩、七夕賞とプロキオンステークスが行われました。両重賞とも当協会の会員が優勝されたので、今週は特別に2首詠んでくださいました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

七夕賞 京雅

まず馬か
来るさ力まず
リードでき
君の死闘か
名馬競り勝つ

隠れたメッセージは「まくりきめ かずきかつ → 捲り決め 一樹勝つ」です。
ま()ず馬か(
来()るさ力まず(
リ()ードでき(
君()の死闘か(
名()馬競り勝つ(


<京雅さんからのメッセージ>
七夕賞は4年目の菊沢一樹騎手がうれしい重賞初勝利。父、菊沢隆徳調教師が管理するミッキースワローには新馬から数戦は一樹騎手が跨り、その後、おじの横山典弘騎手が重賞馬に導き、今回、再び手綱を受け継ぎ、見事重賞制覇となりました。
まずは馬の力を信じ、チャンスが来るまで力まず待ち、3コーナー途中から捲るように進出開始。直線入り口では早くも先頭に立つ。あとは、後続を振り切るがために追い続け、自身の重賞初勝利を手繰り寄せました。


プロキオンステークス 京雅

勝てよさあ
決死に迫る
脚速く
ガッツで凌ぐと
連勝制覇す

隠れたメッセージは「かけあがれ あるくとす → 駆け上がれ アルクトス」です。
勝()てよさあ(
決()死に迫る(
脚()速く(
ガ()ッツで凌ぐと(
連()勝制覇す(


<京雅さんからのメッセージ>
人気はドバイでも好走し、昨年のこのレースを強い競馬で優勝したマテラスカイでしたが、飛ぶ鳥を落とす勢いのアルクトスが勝利しました。
道中は逃げ馬を見ながら、内目の位置取り。直線では田辺騎手の決死の追い鞭に応えて、ミッキーワイルドとの追い比べをガッツで凌ぎ切り、3連勝で見事、重賞制覇。山口功一郎オーナーに初の重賞タイトルをもたらしました。田辺騎手は「最後は脚色が鈍っていた」ともコメントしており、その中で耐え抜いたガッツは素晴らしい能力ですね。


来週は夏の函館競馬の名物、函館記念をお届けする予定です。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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