きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 日本ダービー

5月30日は、岩崎翼 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は令和最初の日本ダービーが行われました。結果は皆様もご存知の通り、12番人気、単勝93.1倍のロジャーバローズが驚きの優勝を遂げました。さて、このレースを京雅さんはどのように読んだのでしょうか。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

日本ダービー 京雅

粘れた日
馬場最内が
理想番
抜かれず凌ぐな
記録も作る

隠れたメッセージは「ねばりぬき ひがんなる → 粘り抜き 悲願なる」です。
粘()れた日(
馬()場最内が(
理()想番(
抜()かれず凌ぐな(
記()録も作る(


<京雅さんからのメッセージ>
令和最初の日本ダービーを制したロジャーバローズは理想の最内1枠1番を利して逃げたリオンリオンを早めに捕らえました。しかし後ろからは人気の有力馬が襲い掛かります。浜中騎手はこの馬の長所、先行力を信じて追い続け、有力馬の猛追に差されず最後まで粘り抜きました。悲願の日本ダービー初制覇です。またドゥラメンテが打ち立てた日本ダービーのレースレコードを0.6秒も更新する、記憶にも記録にも残る勝利となりました。


さて、今週は日本ダービー特別版としてもう一首。

堂々と
読んで追走
目指す先
きっと粘るよ
残り感動

隠れたメッセージは「どよめきの とうきよう → どよめきの 東京」です。
堂()々と(
読()んで追走(
目()指す先(
き()っと粘るよ(
残()り感動(


<京雅さんからのメッセージ>
12番人気の優勝劇に、東京競馬場に訪れた11万強のファンたちはどよめきました。しかし、そのどよめきも有力馬を逆転するにはこういう競馬を・・・と願った浜中騎手と関係者の感動を祝福する暖かい拍手に変わっていった日本ダービーでした。


来週は、アーモンドアイとダノンプレミアムの激突で盛り上がりを見せそうな安田記念を和歌にしてお届けする予定です。乞うご期待を!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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