きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

少し先の未来から今を予想する

5月24日は、川村禎彦 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

今年もダービーデイがやって来ます。何年、何十年と競馬をやっていても、この日だけは特別で、その瞬間を迎えるまでワクワクドキドキの日々が続きます。競馬発祥の地イギリスのエプソムダービーは、東京より1週間ほど遅い6月1日の開催になります。2歳時に4戦4勝で圧倒的なパフォーマンスを見せつけていたトゥーダーンホットという馬が早くから不動の本命視されていたのですが、脚元不安でローテーションが狂い、ようやくトライアルのダンテSに間に合わせたのですが2着に敗れて、ジョン・ゴスデン調教師はダービーは諦めて、明日行われる愛2000ギニーからロイヤルアスコットのセントジェームズパレスSとマイル路線を歩むことにしたようです。

本命馬の迷走は残念ですが、新たな彗星も現れています。トライアルの一つチェスターヴァーズで8馬身のブッチギリ劇を演じて急浮上したのがサードラゴネットというエイダン・オブライエン厩舎のキャメロット産駒です。4月下旬にデビュー戦を勝ったばかりの馬で、チェスターヴァーズはキャリア2戦目という未知の魅力にあふれています。オブライエン師は、この馬とまったく同じローテーションでルーラーオブザワールドをダービーに勝たせています。名門厩舎の知見と経験を信じて良いでしょう。ただしこの馬ダービー登録がないため、出走に漕ぎ着けるには高額な追加登録料を支払わねばなりません。ちなみにダンテSでトゥーダーンホットをジャイアントキリング(大物喰い)して、人気上昇中のテレキャスターという馬も同様の立場です。こうして登録すらしなかった伏兵中の伏兵が主役を張るダービーというのも珍しいですね。

話は飛躍しますが、サードラゴネットは凱旋門賞のブックメーカー前売りオッズでもエネイブル、シーオブクラスの二強牝馬に続く3番人気にまで急上昇しています。それを追うのが日本のサートゥルナーリア、フランスの不敗馬ペルシアンキング、昨年のエプソムダービー馬マサーといった面々。少し離れてフィエールマン、キセキ、ブラストワンピースなどが追いかける展開になっています。当然ですが、今後シーズンが進むにつれてオッズは変化してくるのですが、凱旋門賞という少し先の未来を考えながら、目前の日本ダービーやエプソムダービーを予想するのも楽しいものです。

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