きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ダービー戦線異状あり

5月17日は、加用正 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

昨夜半、英ダービーの最重要トライアルであるG2ダンテSがヨーク競馬場で行われ、これで2週間後の本番を迎えるばかりとなりました。注目はダービー本番のブックメーカーオッズでで1番人気に推されている4戦4勝のトゥーダーンホット、2番人気に上昇したクールモアの主戦格ジャパンが、ともにここが今季緒戦の久々で果たして前評判通りに収まるかが焦点でした。トゥーダーンホットは名手デットーリ騎手もゾッコンの「熱い」素質馬で、スピードが勝ち過ぎている不安もありますが、母ダーレミはドバイシーマクラシックで日の丸代表ブエナビスタを寄せ付けなかった実力派ステイヤーでした。母の半弟リワイルディングもシーマクラシックを姉弟制覇するなど血統的には距離不安はありません。今回はジョン・ゴスデン厩舎の僚馬ツルゲーネフをペースメーカーに立てて万全の態勢で臨んできました。

ジャパンは日本とは何の関係もありませんが、大クールモアで馬名を任されている総帥ジョン・マグナー夫人のスーザンさんが名付け親で、父ガリレオ、母の父デインヒルはフランケルやハイランドリールを輩出した自慢の黄金配合です。スーザンさんは以前、英愛ダービーを制したオーストラリアに、いつかバリードイル(クールモアの調教場)から名馬をオーストラリアに種牡馬として送り込みたいという願いから名付けたそうですから、いつの日かジャパンで日本進出を果たしたいという夢が込められているのでしょうか?それはさておき、昨年9月以来というローテーションは気にならないと言ったら嘘になります。

レースはツルゲーネフが注文通りに逃げて、テレキャスターというニューアプローチ産駒が2番手、その直後にトゥーダーンホット、ジャパンは後方という位置どりです。直線はこれらの叩き合いになりますが、テレキャスターが本命馬を押さえ込んで、ジャパンは4着に終わりました。もしテレキャスターが本番も勝つようだと、父ニューアプローチ、祖父ガリレオの父子3代ダービー制覇を昨年のマサーに続いて達成することになります。トゥーダーンホットは現状では距離が持たないと判断されたのか?ロイヤルアスコットのマイル戦セントジェームズパレスSに向かうようです。ジャパンは久々を叩かれて大きな変わり身を見せることができるのか?ダービー戦線は、にわかに大混戦模様になってきたようです。

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