きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2019.3.7

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) チューリップ賞

3月7日は、作田 誠二 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
いよいよ春のクラシックのトライアル競走が始まりました。先週は、桜花賞トライアル・チューリップ賞、皐月賞トライアル・弥生賞が行われ、前者は女王ダノンファンタジーが力を発揮、後者はメイショウテンゲンが馬場も味方に優勝しました。さて、京雅さんはどちらのレースを和歌に詠んだのでしょうか。想像を膨らませ、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

チューリップ賞 京雅
夢追うか(桜花)
名馬伸び勝ち
ハナの顔
差し切る女王
あの末脚か

隠れたメッセージは「ゆめはさあ かちおうか → 夢はさあ 勝ち桜花」です。
夢()追うか(桜花)(
名()馬伸び勝ち(
ハ()ナの顔(
差()し切る女王(
あ()の末脚か(


<京雅さんからのメッセージ>
「夢は桜花賞」のダノンファンタジーは、好スタートから好位につけたのち、じっくり馬群を追う展開。しばらく掛かり気味ながらも直線で前がカベになり、詰まったかに見えたときは、ファンをハラハラさせたことでしょう。
鞍上の川田将雅騎手が落ち着いて外に持ち出すと、良い反応で破格の末脚を活かしてよく伸びて、先行するライバルを坂の途中でしっかり差し切って、チューリップ賞を完勝でした。
ダノンファンタジーは、1戦ずつ勝ちながら順調にステップアップして前哨戦を貫禄勝ちし、これで重賞3勝。いよいよ夢の桜花賞に王手をかけました。桜の花弁がハラハラと舞う中で、最高の形で本番を向かえることでしょう。
そのダノンファンタジー、ハナ前(鼻面)では、「さすがに二歳牝馬の堂々とした女王顔」であり、また同時に「今日のチューリップ賞の華」でもありました。


今回はチューリップ賞を詠んだ一首でした。「追うか」と「桜花」、そして、端(ハナ)先の「ハナ」と「華」の2つの掛詞を盛り込んだやや上級者向けの一首でしょうか。隠れたメッセージの他にも、こうして掛詞で様々な伝え方を出来るのも和歌・沓冠の楽しさの一つと言えます。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。