きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

サザンクロス・ドリーム

2月15日は、小島 茂之 調教師、松永 康利 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

明日土曜から約2ヶ月の間、世界中の競馬好きの眼は南半球オーストラリアに釘付けにさせられます。目下29連勝中と無敵の快進撃を続ける「サザンクロスの女帝」ウィンクスが秋シーズン(日本とは季節が真逆)のキャンペーンをスタートさせるからです。その第1ラウンドは、明日ランドウィック競馬場1400mで行われるG2アポロS。彼女を管理するクリス・ウォーラー調教師は、8頭立てのこのレースに彼女を含めて6頭の所属馬をゲートインさせます。いつも先のことを考えながら走る彼女に休み明けのハンデがないとは言い切れませんから、慎重の上にも慎重を期して水も漏らさぬ鉄壁の「ウィンクス防御網」を敷きました。もちろん鞍上はお馴染みのヒュー・ボウマン騎手で彼女を知り尽くした名手に一分の隙もないはずです。30連勝達成の可能性はかなり高いのではないでしょうか。

第2ラウンドは3月上旬のG1チッピングノートンS、第3ラウンドには同下旬のG1ジョージライダーSが予定されています。どちらのレースも彼女は3連覇中で、春の大一番コックスプレートに続いて4連覇の金字塔を虎視眈々と狙っています。両方勝てば、通算32連勝!内G1が24勝と誰も見たこともない風景が彼女の前に広がります。

不世出の女帝が輝くばかりの競走馬生活のラストランに予定しているのは、4月13日のランドウィック2000mのG1クイーンエリザベスS。このレースには日本馬7頭も予備登録を済ませています。3月末のドバイと日程がかぶるためG1馬の姿はありませんが、ハイレベル世代と伝えられる成長盛りの4歳勢を主力にサザンクロスの彼方に聳える難攻不落の牙城ウィンクスにチャレンジします。どんなレースを見せてくれるのか?楽しみしかありません。その世紀の大イベントが終われば、女帝は牧場に帰り2世誕生に取り組みます。母のヴェガスショーガールが昨年来日してディープインパクト を種付けしている経緯から、女帝と帝王の夢の交配が実現しないとも限りません。どこまでも競馬好きに夢を見させてくれる素晴らしい馬です。

×