きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) アメリカジョッキークラブカップ

今週も覆面歌人 京雅さんから和歌(沓冠※)が届きました。
今週は第1回中山開催を締めくくるアメリカジョッキークラブカップを和歌にしてくれました。隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

アメリカジョッキークラブカップ 京雅
幸せさ
やれ復活か
怪我癒せ
ともに叩き合い
ラスト意地(維持)です

隠れたメッセージは「しやけとら さかせいす → シャケトラ 坂制す」です。
幸()せさ(
や()れ復活か(
怪()我癒せ(
と()もに叩き合い(
ラ()スト意地(維持)です(


坂を上がってからの直線では、フィエールマンとシャケトラ、休み明けの二頭の競り合いの大接戦。最後は、急遽の乗り変わりの石橋騎手の会心の騎乗で、シャケトラが1年1ヶ月ぶりのレースでGII勝利。華麗な復活劇でした。直線の素晴らしい脚とそれを引き出した石橋騎手の騎乗。「ラスト意地です」とは、新馬から3戦目までフィエールマンに騎乗していた石橋騎手と、骨折で長期休養を余儀なくされていたシャケトラ(6歳)の「まだまだ健在ぶり維持」を示した、「人馬一体の意地が坂を制した」、そんな競馬の醍醐味である見事な復活劇を詠んだもの。
(注)「維持には、フィエールマンの猛追にも、着順が変わらず、1位を維持した意もあり。

今週末は東京競馬が開幕。フェブラリーステークスを目指す馬たちの根岸ステークスが開催予定です。寒さに負けず競馬を楽しみましょう!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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