きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ヨーロッパの今年の活躍馬を顕彰するカルティエ賞が決まりました。年度代表馬は最優秀3歳牡馬と併せてフランケルの受賞です。ここまで9戦9勝、今季も5戦5勝、G1を4連勝中ですから、百人中百人が文句のない選考結果です。

この怪物、来季も現役を続行してくれるようですが、マイル路線にとどまるのか、距離を延ばして戦うのか、ヨーロッパ中がオーナーのカリッド・アブデューラ殿下とサー・ヘンリー・セシル調教師の意思決定に注目しています。スターホースが簡単に引退しないのは楽しいものです。

2歳牡馬チャンピオンにはダビルシムが選ばれました。日本から輸出されたハットトリック産駒ですね。フランス調教馬ですが、来春は英2000ギニーが目標でしょうか。

2歳牝馬女王は5戦5勝と無傷のメイビーです。父ガリレオ、母父デインヒルはフランケルと同配合です。この組み合わせは、まさに黄金配合といって良く、来季もヨーロッパ各地のクラシックをにぎわせるのでしょうね。

3歳牝馬はエリザベス女王杯に来日したダンシングレイン、マイルチャンピオンシップ出走のイモータルヴァース、G1を3勝したブルーバンティングなどが争う激戦区ですが、凱旋門賞をレコード勝ちのデインドリームが受賞しました。この馬はジャパンCに出走予定です。

昨年のジャパンC7着のシリュスデゼーグルが強豪ソーユーシンクなどを退けて古馬チャンピオンです。英国競馬界が力をいれているチャンピオンSの箔付け?ともあれスターホースを次々と輩出した3歳戦線に比べ、どこか手薄な印象の古馬陣でしたね。

最優秀スプリンターはドリームアヘッド、2歳時にフランケルに負け続け路線転換して大成功、フォレ賞でゴルディコヴァを破って堂々の受賞です。最優秀ステイヤーはフェイムアンドグローリーですね。この賞はアスコットゴールドC馬の指定席ですから、当然の受賞ということになります。

この馬はシーザスターズ世代の同期生でした。ゴルディコヴァはザルカヴァのライバルでしたね。こうして見ると世代交代が決定的に進んでいます。来年もヨーロッパ競馬は盛り上がることでしょう。

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