きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

紅一点 牝馬の戴冠なるか

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先週は香港国際競走4競走が行われました。残念ながら香港国際競走では日本馬の優勝とはなりませんでしたが、香港ヴァーズ、香港マイル、香港カップの3レースで牝馬3頭が2着に入るなど健闘いたしました。
香港で牝馬が健闘していた頃、日本の阪神競馬場では2歳・乙女たちの戦い阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)が行われていました。優勝馬は前哨戦ファンタジーステークス(GIII)を優勝して、ここに臨んできたダノンファンタジー。見事1番人気に応える勝利でした。意外なことに(株)ダノックス様にとってはこれが牝馬での初GI勝利。多くの活躍馬を輩出してきた“ダノン”ですので、少し驚きです。

さて、今週は朝日杯フューチュリティステークス(GI)が阪神競馬場で行われます。注目馬は紅一点、牝馬グランアレグリアでしょう。一般的には同じコースと距離で行われる、先にご紹介した阪神ジュベナイルフィリーズが2歳牝馬の女王決定戦、朝日杯フューチュリティステークスが2歳牡馬の王者決定戦と位置付けられます。そのため、牝馬が朝日杯フューチュリティステークスに挑戦するということは性別を超えて世代の頂点を目指す、という意味合いも強くなります。
一昨年も(有)サンデーレーシング様の牝馬ミスエルテが1番人気で挑戦しましたが、結果は4着。近5年で5頭の牝馬が朝日杯の戴冠をめざし出走しましたが、いずれも牡馬の壁に阻まれてきました。グランアレグリアが牝馬で優勝した場合、中山競馬場で行われていた1980年のテンモンの優勝以来の大快挙となります。
出走に向けて(有)サンデーレーシング様からは「サウジアラビアロイヤルカップ優勝後も順調に調整されており、良い状態で出走できそうです」と、調整過程が順調に行き、万全の体制で大一番に臨めるコメントをいただきました。

土曜日には中山競馬場でターコイズステークス(GIII)が行われ、こちらには春の中山牝馬ステークス(GIII)で華麗な逃げ切り勝ちをおさめたカワキタエンカなどが出走を予定。東西とも目の離せない一戦が繰り広げられます。

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