きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2018.11.9

中山を彩った名馬たち【45】ゴールドアリュール
2003年2月23日 第20回フェブラリーステークス

11月9日は、川須 栄彦 騎手、五十嵐 忠男 調教師、石毛 善彦 調教師、堀 宣行 調教師、湯窪 幸雄 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
Long time ago――というほど遠い昔ではないが、1984年に始まったフェブラリーステークスの歴史の中で、ただ一度の異なる輝き。それが、東京競馬場の大改修によって実現した、中山ダート1800mで行われた第20回フェブラリーステークスだ。
主役を務めたのは、前年のJRA最優秀ダートホースの座に輝いたゴールドアリュールと武豊の黄金コンビ。日本ダービーで5着に敗れた後、ダートに転向。3歳時に、ジャパンダートダービー、ダービーグランプリ、東京大賞典と3つのGIタイトルを奪取したニューヒーローだ。
でも、しかし――。
この時のゴールドアリュールは、誰もがその強さに跪くほどの強さを持った“絶対王者”だったのかと言われるとそうではない。事実、1番人気に支持されたものの、3歳時のダート戦で唯一5着に敗れたジャパンカップダートで、彼の上をいった4頭、イーグルカフェ、リージェントブラフ、アドマイヤドン、プリエミネンスに加え、前年の覇者、ノボトゥルー、芝の海外GIで2勝を挙げているエイシンプレストン、横山典弘が手綱を取ったビワシンセイキ……と、ダート頂上決戦にふさわしい強力なライバルたちにも票は流れていた。

先手を取ったのは、1枠2番に入ったカネツフルーヴ。
最終追いきり後の記者会見。鞍上の武豊が、「番手でも競馬はできるけど、彼のスピードは逃げてこそ生きてくる」と話していただけに、一瞬、中山のスタンドはざわめいた。
ゴールドアリュールが中山で走ったのは、これが3度目。過去2走は、芝だったとはいえ、オープンのホープフルステークスが4着。500万下の水仙賞が5着。
――やはり、ゴールドアリュールにとって、中山は相性が悪いのか!?
馬券を握りしめるファンの間にも、動揺が拡がる。しかし……それはただの杞憂に終わった。3番手できっちり折り合ったゴールドアリュールは、直線で最速の上がりをマーク。ビワシンセイキの追撃をクビさ振り切って栄光のゴールに飛び込んだ。
武豊騎手にとっては、これがフェブラリーステークスの初戴冠。「JRA4000勝の中でも、忘れられないレースのひとつです」と、語っている。