きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2018.11.2

中山を彩った名馬たち【44】キングジョイ
2009年12月26日 第132回中山大障害

11月2日は、水野 貴広 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
距離4100m。7つの障害を計11回飛越し、バンケットを6度、駆け上がり、駆け下りる。スタミナと飛越能力に加え、精神力が求められる中山大障害最大の名物が、このレースにのみ使用される第6障害の大竹柵と第7障害の大生垣だ。高さ160cm、幅205cmの大竹柵は、1941年春から85年の暮れまで、出走馬延べ80頭のうち19頭が転倒、落馬を引き起こした難敵で、高さ160cm、幅240cm、生垣の高さ140cmの大生垣とともに、この2つを制するのもがレースを制する――とまで言われている。
当然、連覇は至難の業。1934年の創設後、はじめて連覇したのは、63年、64年のフジノオー。続いて、74年、75年のグランドマーチス。77年から79年まで3連覇を成し遂げたのはバローネターフ。グレードの制導入によりGIに格付けされた99年以降は、このキングジョイとオジュウチョウサンの2頭のみという狭き門だ。

04年8月1日、小倉競馬場でデビューしたキングジョイが障害に転向したのは、06年5月14日に行われた未勝利戦。転向2戦目で初勝利を挙げたものの、続く4戦は勝利に届かず、初の重賞勝ちは、7戦目のJ・GIII京都JS。ところが、ここから5戦は、2着3回、3着1回、4着1回。頂点に上り詰めたのは、障害転向14戦目となる08年12月27日に行われた第131回中山大障害の舞台だった。
そして連覇を狙った第132回中山大障害――キングジョイの前に立ちはだかったのが、最大のライバル、メルシーエイタイムだ。07年は1着メルシーエイタイム、2着キングジョイ。08年はこの逆。
――この2頭で決まりだろう。
レースを引っ張った3番人気のテイエムトッパズレが2週目の向こう正面で落馬すると、ゴール前はファンの予想通り、2頭の激しい叩き合い。
内のキングジョイか!?
外のメルシーエイタイムか?
手に汗握る攻防は、力でねじ伏せたキングジョイがゴールへ飛び込んだ。

そして連覇を成し遂げたもう一頭、有馬記念参戦を視野に入れたオジュウチョウサンが、土曜、東京の9R南部特別に出走する。果たしてその結果は!? 有馬参戦は叶うのか? 夢を載せた戦いが始まる――。