きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

スカーレットブーケ死す

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社台ブルーグラスファームで余生を過ごしていたスカーレットブーケが、老衰のため7月12日に亡くなったと報じられました。
スカーレットブーケは1990年に札幌でデビュー。父は当時日本でリーディングサイヤーを独占していたノーザンテースト、母はアメリカから輸入されて日本にやってきた超良血スカーレットインクで、デビュー前から牧場での評判も高く期待を集めていた馬でした。

現役時代は21戦して6勝。中山牝馬ステークスをはじめ4つの重賞タイトルを手にして引退、繁殖入りします。現役時代はクラシックこそ手にできなかったスカーレットブーケでしたが、繁殖してからがまさにスカーレットブーケの第二の能力本領発揮の場となりました。偉大なる父ノーザンテーストを超える存在とその後なっていったサンデーサイレンスと抜群の相性を示し、ダイワルージュにG1・5勝馬ダイワメジャー、サンデーサイレンスの血を引き継ぐアグネスタキオンとの間にはG1・4勝馬ダイワスカーレットを産み、スカーレット一族の名を競馬史により深く刻みました。誇り高き一族のその血は、仔が受け継ぎ、後世へと繋いでいってくれることでしょう。

スカーレットブーケは30歳でした。ご冥福をお祈りします。

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