きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ジャパンCの金曜発売、ペルーサが1番人気ですか。ちょっと驚きました。凱旋門賞馬や並み居るG1馬をさし置いてのことですから。もう1年半も勝っていません。それなのにたくさんのファンに愛されて幸せな馬ですね。

2年前のジャパンC当日、彼は東京競馬場にいました。ウオッカが勝ち、オウケンブルースリが猛烈に追い込み、ブエナビスタの終生のライバル・レッドディザイアがBCターフ連覇のコンデュイットを抑えたレースです。たった2年前なのに懐かしく思われるのが不思議です。

その日の5R新馬戦2000mで彼はデビューしています。スローペースを中団から追走して33秒5の最速上がり、直線だけであっさり突き抜けて、素晴らしいポテンシャルの片鱗を見せてくれました。

その1年後のジャパンCで彼は大きく出遅れて四角最後方、絶対絶命の位置取りから、またも33秒5の末脚で5着に、勝ったローズキングダム(繰り上がり)からは、ハナ、4分の3、クビという接戦に持ち込んでいます。痛恨の、というには余りに悔しい出遅れでした。

いろんな経験や悔しさを糧に、彼は三度目のジャパンCデー臨みます。《有馬記念ではゲートを出ただけで拍手をもらったが、今度は一番でゴールして拍手をもらいたい》と藤沢和雄調教師はお得意のジョーク混じりで語っていますが、たくさんのファンのためにも、ぜひそうあって欲しいものです。新馬戦のような落ち着いたレースができればと思います。

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