きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ゆかりの名馬を訪ねて〜マイネルチャールズ〜

ようこそいらっしゃいませ。

中山馬主協会および中山競馬場にゆかりの名馬をご紹介する本企画。
今週の名馬は、先週のナカヤマナイトと同様に、現在、中山競馬場の誘導馬として活躍するマイネルチャールズをご紹介します。

<マイネルチャールズ概略>
通算成績:15戦4勝
重賞勝鞍:京成杯(GIII、2008)、弥生賞(GII、2008)
現在は中山競馬場の誘導馬として活躍中。

先週に引き続き、マイネルチャールズの管理をご担当されている日野弘志さんにお話を伺いました。
寒さ対策のため馬着を着せる日野さん。
舌を出して応えるマイネルチャールズ

―――ナカヤマナイトは少しヤンチャとのお話でしたが、マイネルチャールズは普段、どのような様子ですか?
日野弘志(以下、日野):チャー(マイネルチャールズの愛称)は2011年6月6日に中山競馬場にやってきましたが、馬房の中では非常に温厚で落ち着きのある様子ですよ。

―――乗馬も行っていると聞きました。
日野:ナイトはまだまだ訓練中で乗馬は難しいのですが、チャーは子供たちや一般の方々が安心して乗馬できるくらい優秀な乗馬で、私たちも非常に重宝しています。

―――すごく優秀そうなマイネルチャールズですが、誘導馬や乗馬として課題はありますか?
日野:重賞で勝つくらい勝気な馬ですので、今でも、他の馬が横に並ぶと耳をギュッと絞って、威嚇をするようなところがありますね。こういった性格から、ナイトと同様に出走馬の前を歩いての誘導はまだ難しいですね。

―――横に並ぶと威嚇してしまう性格のマイネルチャールズに対してはどのような訓練をおこなうのですか?
日野:徐々に慣れさせることが一番だと思うのですが、馬にも相性があるので、例えば毛色のまったく違う馬を横において威嚇しないか訓練したり、少し距離を取った状態から少しずつ隣に並ばせてみたりと、試行錯誤しながら行っています。馬が横に来てもジッとしていられることが、今後、出走馬の前で誘導するためには重要ですから。

―――乗馬の際にもやはり注意が必要ですか?
日野:そうですね、他の馬が並ぶと耳を絞るので、子供たちや一般の方へも「チャーの横に馬を並べちゃダメだよ」、と注意しています。人馬共に、怪我をしないことが一番大切ですからね。

―――競技の馬術などの訓練はされているのですか?
日野:チャーは競技馬術の面でも優秀で、以前、那須で行われた大会に出場したこともありますよ。馬場馬術の訓練もしっかりこなしてくれます。

―――最後になりますが、一般のファンの方がマイネルチャールズに乗馬するにはどうしたら良いのでしょうか?
日野:中山競馬場では毎年2月頃に、初心者向け乗馬クラブの入会者募集を行っているので、JRAのホームページからご応募いただければと思います。重賞を制覇した背中を是非、皆様にも味わってほしいです。

★誘導馬の一日★
平日は、誘導馬として必要な“待つ”訓練や横に馬がいても気にしないようにトレーニングをするほか、乗用馬として幅広く活躍するために、馬術競技の訓練や一般公募の乗馬レッスンなどを乗馬センターで行っています。
開催日は、主に午前と午後に分かれて、担当するレースに出走する馬たちの誘導を行います。レースとレースの合間はパドック近くの待機所で出番が来るのを待っています。

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