きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ゆかりの名馬を訪ねて〜ティアップワイルド号〜

6月23日は、和田竜二 騎手、土田稔 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ

今週で3週目を迎えました「ゆかりの名馬を訪ねて」は、現在、日本乗馬倶楽部で活躍しているティアップワイルド号を紹介させていただきます。

<ティアップワイルド号>
通算成績:47戦12勝(地方含む)
重賞勝鞍:兵庫ゴールド(JpnIII、2012、園田)、かきつばた記念(JpnIII、2013、名古屋)
現在は、日本乗馬倶楽部(埼玉県)で乗用馬として活躍中。

http://jhrc.co.jp/

日本乗馬倶楽部でティアップワイルド号をご担当されている醍醐侑哉さんにお話しをうかがいました。

真面目で頑張り屋さんのティアップワイルド号。
ご機嫌で歩いています

―――ティアップワイルド号の普段の1日の流れを簡単に教えてください
醍醐侑哉(以下、醍醐):6時に朝飼いを食べ、8時半馬房掃除で外に出します。その後乗馬レッスンの準備のため繋ぎ場に向かいます。レッスン予定がない場合は放牧してのんびりさせてます。レッスンでは、ある程度乗馬経験のある中級者向けの班に所属しており、45分の乗馬レッスンを1日平均2回程こなしています。

―――競走馬から乗用馬になるまでの苦労はありましたか。
醍醐:競走馬時代は、早く走ることを教えられてきましたが、今はゆっくり走ることが大切なので、スピードを調節して落ち着いて走れるように訓練しています。

放牧時は、のんびり過ごしてストレス解消です
―――乗馬になるための訓練内容や今の課題を教えて下さい
醍醐:(乗馬の)お客様慣れしてくると、乗馬時の合図に鈍感になってくるので、インストラクターが時折乗るようにし、合図などを忘れないように教えてあげます。また、色々な方々を背中に乗せますしとても繊細な動物ですので、どうしてもストレスが溜まってきてしまいます。このストレスを多く溜めさせないように放牧などでケアをしてあげることが大切です。

―――普段の性格や様子についてエピソードがあれば教えて下さい。
醍醐:(ティアップ)ワイルドは馬同士でも仲が良く、レッスン中は数頭並んで歩いている時も先頭をリードして歩くなど、積極的な一面もありますし、競走馬として結果を残している馬だけあって真面目で頑張り屋さんです。

―――ティアップワイルド号ならではの癖などはありますか。
醍醐:飼い葉を食べる時に、口をゆすぐ癖があるので、水桶を綺麗にするのが大変です(笑)

―――HPをご覧になられている皆様にメッセージをお願いいたします。
醍醐:競走馬時代とは違う、ワイルドが乗用馬となって今どんな風に活躍しているか、是非直接見てもらえたら嬉しいです!

〜ティアップワイルド号を所有されていた、当協会会員 田中昇様からのコメント〜
自分が所有した競走馬の中でも1番思い出深い馬です。本当だったらもっと活躍して欲しかったのですが、体に負担がかかってしまい惜しくも引退させました。
引退後もなるべく自分の身近な場所ですぐに会える場所をと考え、日本乗馬倶楽部さんに預けました。
現役の時も、レース前はパドック時でさえのんびりマイペースで、ハラハラさせられることも多々ありましたが、本番になるとガラリと変わり一生懸命走ってくれたその姿は今でも脳裏に焼き付いております。
引退後も乗用馬として皆様から愛されているのであれば、これほど嬉しいことはありません。

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