きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2018.5.11

中山を彩った名馬たち【19】キンシャサノキセキ
2010年3月6日 第5回オーシャンステークス

5月11日は、浅見秀一 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
1974年、ザイール共和国(現コンゴ民主共和国)の首都キンシャサで行われたボクシングWBA・WBC世界統一ヘビー級タイトルマッチで王者ジョージ・フォアマンにモハメド・アリが挑戦。アリが劇的な逆転KOで勝利を収めたことから呼ばれるようになった“キンシャサの奇跡”。この名を受け継ぎ、サンデーサイレンス-フジキセキといういわば長兄の血統を守るべく、オーストラリアで生を受けた馬が、キンシャサノキセキだ。

生涯成績は31戦12勝。
南半球で生まれたため、日本馬より成長が半年ほど遅れたにもかかわらず、05年12月3日、中山で行われた2歳新馬戦、続く2戦目ジュニアカップを連勝。この2つを含め、中山では8回走って3勝2着3回(内2回はGIスプリンターズステークス)と、7割を超える連対率を残している。

このキンシャサノキセキが、その能力を全開にしたのは、6歳の秋。GIIスワンステークスを制し、1年4ヶ月ぶりとなる重賞2勝目を挙げると、続く阪神カップで重賞3勝目。年が明けた10年は、重賞3連勝を狙って、このオーシャンステークスに照準を合わせてきた。
手綱をとったのは、四位洋文。
道中は中団を追走し、直線で内へ。
前が塞がり、行き場を失いかけたときには、ファンの間から悲鳴が漏れたが、それも一瞬のこと。
わずか、馬半頭分の隙間に突っ込んだキンシャサノキセキは、一完歩ごとに前との差を縮め、残り100mで先頭へ。そのまま、中山のゴール板に飛び込んだ。
この勝利で勢いを増したキンシャノキセキは、続くGI高松宮記念を制覇。この年のJRA賞最優秀短距離馬に選出され、さらに翌年の高松宮記念を連覇するという文字通り、キセキを成し遂げ、この勝利を最後に、ターフに別れを告げた。