きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

思いがけない出会い

11月29日は、伊藤 大士 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

ジャパンCが終わると、日本では師走の歳時記としてファンには特別な思いがある中山開催が始まり、世界の競馬は香港国際競馬へと話題が移ります。中山初日には名物レースG2ステイヤーズSが組まれています。今年はアルバートが3連覇の偉業に挑みます。もともとリピーターが数多く参戦するレースで連覇する馬は多いのですが、3連覇は達成すれば史上初の金字塔です。

日本には稀有なステイヤー血脈としてイブシ銀の輝きを放つアドマイヤドンの流れを汲んでいます。ドンは既に韓国へ輸出されアルバートは日本における彼のラストクロップ。同じくラストクロップで代表産駒の一頭アドマイヤデウスは、ステイヤーの最高舞台であるメルボルンC制覇の野望を抱いてオーストラリアに移籍し、調教中の事故で不幸にもサザンクロスに召されました。芝でもダートでもG1を勝った異能のドンの血が受け継がれていくのか?その行方はアルバートにかかっています。

ステイヤーと言えば、香港で行われる香港ヴァーズにも世界中からスタミナ自慢が集まりました。昨年、サトノクラウンが世界のハイランドリールを破る大金星を挙げたレースです。今年は雪辱に燃えるハイランドリール、その全弟でジャパンC5着を叩き上り調子のアイダホとビッグネームが顔を揃えますが、メルボルンCで2着と3着があるマラソンホースのマックスダイナマイトの名前も見えます。日本で活躍したグレイトジャーニーの息子です。父はシンザン記念などを勝ったマイラーでしたが、息子は筋金入りのステイヤーに育ったようです。思いがけないところで思いがけない馬名に遭遇するのも、日本競馬の広がりを示すものですね。今週と来週は日本でも馬券発売される香港国際競馬の話題をお届けします。

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