きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

プロフェッショナル

11月17日は、菊川 正達 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

4年前の今日……2013年11月17日に行われたGⅠマイルチャンピオンシップで、トーセンラーが優勝。騎乗した武豊騎手は、この勝利で、GI競走100勝(地方交流、海外を含む)という、途方もない記録を打ち立てました。
デビューから、次々と記録を塗り替え、競馬に興味が無いという人でもその名前を知っているレジェンド、武豊騎手については、いまさらここで、あれこれ、説明する必要もないほど、競馬界にとっては唯一無二の存在です。
その武豊騎手をアクシデントが襲ったのは、今月8日です。坂路コースの角馬場で落馬。その際、右足があぶみから外れず、ぶら下がったまま20メートルほど引きずられ、右膝内側の側副靭帯を損傷。予定していたエリザベス女王杯をはじめ、土、日の競馬をすべてキャンセルせざる得ない状況となってしまいました。
ーー今週は、どうしても乗りたい馬がいる。
視線の先にいたのは、“いずれ、大きな勲章を取れるだけの馬”と話していたエアスピネルでした。決して表面に出ることはありませんが、過酷なリハビリに努めたとことは想像に難くありません。そして、昨日、栗東トレセンでの調教に騎乗し、実戦復帰のGOサインが出ました。
しかし――。
陣営が下した結論は、万が一を考慮し、ライアン・ムーア騎手への乗り替わりを選択。武豊騎手は、キタサンブラックを預かる清水久詞厩舎のジョーストリクトに騎乗することになりました。
「厳しい現実ですが、これも競馬……。ケガをしたのは自分ですし、前を向いていきます」
こう語った武豊騎手がザ・プロフェッショナルなら、ただひとつ……“勝利”のために非情の決断を下した陣営もまた、プロフェッショナルです。
競馬の神様は、どちらに微笑むのか!?
今週もまた、筋書きのないドラマが、競馬に関わるすべての人の心に、熱く、大きな火を灯します。

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