きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ディープインパクト北米上陸!

11月2日は、水野 貴広 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

ご存じのように、先週イギリスの2歳G1レーシングポストトロフィーをサクソンウォリアーで勝ったディープインパクトですが、今週はアメリカのG1レースに登場します。ブリーダーズカップデー初日の開幕を飾るBCジュベナイルフィリーズターフがそのレースで、ディープ産駒のセプテンバーがその馬です。いかにもディープらしい後方一気の末脚を武器にする馬で、前走はニューマーケットのG1フィリーズマイルで馬群を捌くのに苦労して前が開いて強烈な決め手を繰り出しましたが、ハナだけ残され2着に惜敗しています。しかし一戦毎に成長の跡がうかがえるレース内容で、まだ伸び代がありそうな逸材です。

母ピーピングフォーンはデインヒルの娘で母父がサドラーズウェルズの血統。成長力に富み、距離延びて真価を顕してきた名牝で、3歳春から愛オークス、ヨークシャーオークスなどG1を4連勝しています。この背景からも母娘を揃って管理しているエイダン・オブライエン調教師はセプテンバーを「オークス向き」とジャッジしているようですが、「ライアンは1000ギニーも大丈夫と言っている」とムーア騎手の進言に信頼を寄せ、牝馬二冠を目指すクラシックの王道を歩ませる腹を決めています。今回は良馬場でこそ決め手が生きるディープの血を開花させるためのアメリカ遠征です。

厩舎仲間のハッピリーという強敵がいます。彼女はG1を4勝したグレンイーグルスの全妹で伯父に強豪ジャイアンツコーズウェイがいるオブライエン厩舎自慢の良血馬で、自身もモイグレアスタッドS、牡馬相手のジャンリュックラガルデール賞とG1を連勝中の女傑です。これ以上骨っぽい相手もいないほど。果たして日本が誇るディープインパクトの血脈がイギリスに続いてアメリカでも大爆発するのか?来年のエプソムのダービーとオークスで、ディープインパクト産駒1番人気揃い踏みが実現するのか?夢にも思わなかった「大事件」が現実化に一歩近づこうとしています。

×