きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

雨の中の大激闘

10月30日は、岩元 市三 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

日曜東京競馬場で行われた天皇賞(秋)は、1番人気のキタサンブラックが秋初戦を見事勝利で飾り史上5頭目となる天皇賞春秋連覇となりました。土曜から雨降る東京で雨脚が強くなるばかりでレースは不良馬場。1番人気キタサンブラック3.1倍、2番人気がサトノクラウン4.0倍、3番人気がリアルスティールで7.7倍、4番人気がソウルスターリングで9.4倍と上位人気を形成してのレーススタートとなりました。

それにしてもキタサンブラックにはただただ驚くばかりでした。
スタートで出遅れて道中中団より後方を追走していたかと思ったら、内ラチをついてサトノクラウンの後ろをピッタリとマーク。直線入り口ではいつの間にか2番手に位置取り、気がつけば直線で先頭へ。残り200mはサトノクラウンとの5歳馬両雄による壮絶な叩き合いの末、さらに一踏ん張りしたキタサンブラックがもうひと伸びして追撃するサトノクラウンをクビ差抑えての優勝となりました。

先日キタサンブラックは今年限りで引退が発表されました。天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念のラスト3戦。秋古馬三冠ロードのまず1戦目は歴史に残る走りでの勝利でした。2000年から褒賞金が与えられることになった秋古馬三冠は、初年度にテイエムオペラオーがあっさりと達成したものの、2004年のゼンノロブロイがつづいたのみで以後まだ達成した馬はなくその価値は重みを増すばかりです。
今年キタサンブラックがまずは天皇賞(秋)を制覇し、唯一の権利を手にしました。引退までラスト2戦。不良馬場での過酷な走りで消耗した体力に加え、ジャパンカップでは新たなる3歳馬の挑戦も待ち構えています。キタサンブラックの秋古馬三冠ロードは、険しくもありまた期待も同時に高まってきます。

×