きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ダイヤモンド馬券?

9月27日は、尾形 充弘 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

これも海外馬券が発売されるからこその悩みなのですが、日本のファンにはお天気が気になって仕方がない1週間でした。しかし残念ながら週末のパリはクズつき気味ということで、ファンが望むような良馬場での競馬は期待できそうにもありません。海外のブックメーカーもさすがで、当初は11倍くらいで大本命エネイブルを追う立場の2番人気タイだった日本馬サトノダイヤモンドのオッズも、トライアル・フォア賞の意外な敗戦で15倍程度に下がり、現在は馬場の悪化予想から21倍の10番人気へと急落しています。日本国内ではこんなに付かないでしょうから、海の向こうの馬券がダイヤモンドの原石のように見える?

昨年のマカヒキもそうでしたが、軽い馬場での瞬発力勝負にたぐい稀な適性を発揮してきたサンデーサイレンス系の血に、固く速い馬場で実績を残してきたアルゼンチン血統の配合だと、ヨーロッパの重厚な馬場では苦労させられるのでしょうか?それはさておき、こういう馬場状態になると日頃から走り慣れているヨーロッパ勢に一日の長がありそうです。人も馬も環境に順応して生き延びていく動物なのですから、これは逆らえない自然の摂理です。エルコンドルパサーやナカヤマフェスタの二ノ宮敬宇調教師のように現地に長期滞在させて環境や馬場に慣れさせる手もありますが、逆のケースも生まれてくる場合もあります。

昨年フランスのG1イスパーン賞を圧勝して世界をアッと言わせたエイシンヒカリは、遠征2走目のG1プリンスオブウェールズSで惨敗しました。ドバイに出かけてG2マクトゥームチャレンジラウンド3(翌年からG1昇格)を直線一気の追い込みで快勝したレッドディザイアは、そこでなぎ倒した同じ相手に本番のドバイワールドCでは大敗しています。遠征の場合は精神的なプレッシャーも普段以上で、その反動として二走ボケの罠に陥るリスクもあるようです。サラブレッドとは何とも難しいものです。これらに特効薬は見当たらず、やはり地道に経験を積み重ねていくしかないのでしょう。前向きな意味で、今年の凱旋門賞が日本競馬界にとっての貴重な経験となることを期待したいしたいと思います。

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