きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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日曜中山競馬場で行われたアメリカジョッキークラブCはゴール前は4頭横一線の見応えある叩き合い攻防となり、クビ、クビ、アタマ、クビ差の決着となりました。

混戦を制したのはヴェルデグリーンでした。ヴェルデグリーンは、昨年9月のオールカマーにつづき重賞2勝目です。天皇賞(秋)、有馬記念といずれも出遅れ力及ばずでしたが、今回はきっちりと結果を出しました。ヴェルデグリーンの母レディーダービーは、1999年にオークスを制したウメノファイバーの初仔になります。ウメノファイバーは昨年エンパイアメーカーとの間にも牝馬を産みましたがまだ重賞馬はなく、その血を母レディーダービーから受け継いだヴェルデグリーンが重賞馬として活躍しています。昨年優勝馬のダノンバラードに一昨年のルーラーシップ、2011年のトーセンジョーダンと、優勝馬のその後の活躍がつづいています。ヴェルデグリーンはことし6歳ですが、さらにもうひと成長できるか注目したいと思います。

2着には11番人気だったサクラアルディートが入りました。父ディープインパクト×母父マルゼンスキーの血統です。母父にマルゼンスキーが入った馬といえば、1990年代の競馬を思い出します。マルゼンスキーは種牡馬としてもクラシック馬をはじめ多くの名馬を送り出しましたが、母父になってもなおその威厳は保たれたままで、スペシャルウィーク、メジロブライト、ウイニングチケット、ライスシャワー、メジロベイリーらのG1馬を誕生させています。その母父マルゼンスキーが最も輝いていたのが1990年代でした。サクラアルディートの2着は脳裏に刻まれていたその時代の記憶を思い出させてくれました。

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