きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2017.6.28

ディープ、ロイヤルアスコットで勝つ!

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やはりロイヤルアスコットは盛り上がりますね。今年も多彩なドラマが生まれ、心に残る感動の数々を世界中に送り届けてくれました。ディープインパクトの仔が遂にロイヤルアスコット初勝利を飾ったのも嬉しい思い出の一つです。ロイヤルアスコットのディープインパクト産駒と言えば、一昨年と昨年のG1プリンスオブウェールズSで中山馬主協会の会員さんの愛馬スピルバーグとエイシンヒカリが勇気ある挑戦をしましたが、武運に恵まれず敗れた悔しい思い出もあります。初勝利をプレゼントしてくれた馬は日本調教馬ではなく、アイルランドの名門エイダン・オブライエン厩舎のセプテンバーという牝馬です。でも彼女は日本のノーザンファームで生まれています。日愛ホースマン合作のサラブレッドが競馬の故郷イギリスの最高舞台ロイヤルアスコットで見事な勝利の舞を演じてくれました。

母ピーピングフォーンはオブライエン師自慢の名牝で、デビューこそ3歳4月と遅かったのですが、使われるごとに力をつけ、愛オークス、ヨークシャーオークスなどG1を4連勝したスーパースターでした。セプテンバーに騎乗したライアン・ムーア騎手は「母の成長力を受け継いでいるね。これからもっと良くなるよ」と彼女の将来性に太鼓判。オブライエン師も「ピーピングフォーンにディープインパクトをつけたんだから、王者になるべくして生まれ落ちたようなものだよ」と期待を隠しません。どうやらクラシック戦線の主役の一頭に早々と躍り出たようです。

欧州クラシックは、5年前の仏1000ギニーでビューティーパーラーがディープインパクト産駒としては初めて凱歌を上げています。しかし彼女は母バステットがディープを配合されて、イギリスに帰って生まれた仔でしたから、セプテンバーのように日愛合作というわけではありません。元を辿ればディープ自身が、曽祖母ハイクレアがエリザベス女王陛下の愛馬だった有名なエピソードがあるように、ヨーロッパに活躍の舞台を広げるのは、宿命みたいなものだったかもしれません。セプテンバーのような国境を超えた国際ホースがどんどん出て、世界を狭くしてくれるのも楽しみでなりません。